「オンにはしない」運転手の本音
こうした自動ブレーキの効果について、現場のドライバーはどう感じているのか。
関東各地でトラック運転手に聞き取り調査を行うと、さまざまな声が聞かれた。

大型トラック運転手:
(自動ブレーキは)あったほうが便利。渋滞に突っ込んだり、勝手にブレーキがかかるので大事故を防げるのもあると思う。
自動ブレーキの効果を実感している人がいる一方、別の運転手は「基本、自分は常時オフ。オンにはしていない」と明かす。

理由を聞くと、「積んでる荷物を傷めちゃうので」。
積み荷を気にする運転手はほかにもいた。
トラックの荷台を開けると、中にあったのは自動車などの金属部品。袋に包んで、カゴに入れ、木の板などで固定されていた。
こうした対策をしても、自動ブレーキがかかると不安を感じるという。
「急にガクンとブレーキがかかったことはあります」

自動ブレーキを常にオンにすることは義務づけられておらず、33人中10人が状況に応じてオフにしていると証言した。
常時「オン」は7割
取材班は、関東の運送会社にアンケート調査を実施。
まず、回答した16社が所有するトラックのうち、自動ブレーキが搭載されているのは2850台のうち1200台で、4割にとどまった。機能搭載の義務化前のトラックが依然、多いためだ。

自動ブレーキを常に「オン」にしていると答えた会社は、およそ7割だった。一方、運転手が自動ブレーキを「オフ」にして業務にあたるケースを把握しているかと尋ねたところ、およそ25%が「把握している」と答えた。

オフにする理由について聞くと、「荷崩れのリスクがある」が最も多く、「誤作動への不安がある」という回答もあった。
