あっちでじゃらして、こっちに飛びつき。初めて見る猫じゃらしに目をまんまるくした猫。“猫じゃらし”の名は伊達ではありません。
部屋中をぼろぼろにしながら、友人が興奮余ってじゃらしを放り投げると、猫もたまらず飛びつきます。すると、猫は何を思ったのか、猫じゃらしの葉っぱにかじりつきました。
一瞬、猫の動きが止まります。
そしてそのまま猫じゃらしの葉っぱをちぎると丸呑みしてしまいました。
友人は慌てて止めに入りましたが、既に飲み込んでしまった後です。少し心配しましたが、様子を見ることにしました。
しかし、この日を境に、手塩にかけて育てた猫草を食べなくなりました。あんなにも心待ちにしていた猫草なのに…。そうして、私のところへ相談にやってきました。さて、一体猫に何があったのでしょうか?
まず、今回のケースを一つずつ整理していきましょう。
肉食なのに草を食べるのはなぜ?
「そもそも、猫に猫草は必須じゃない」というのが、今の通説です。
猫は真正の肉食動物で、栄養学的に野菜など植物由来の栄養素を必要としないのです。むしろ、植物由来の栄養素を分解できず、猫にとって毒になる成分もあります。
肉食の中にもグラデーションがあって、雑食に近い肉食から絶対的に肉しか受け付けない厳格な肉食もいます。猫はというと、絶対的に肉しか受け付けないというわけではありません。小食動物や雑食動物には劣りますが、栄養学的にも多少の植物由来の栄養素を受け入れることがわかっています。
