ゴールデンウイークで外出の機会が増えるのを前に、28日、福井市内の中学校で交通事故で息子を亡くした母親が講演しました。自らの辛い体験を語り、生徒たちに命の大切さを訴えました。
「道路に横たわったまま全く動こうとしない貴弘に、どれだけ名前を叫び続けても何の反応もなかった」
こう語るのは、約24年前に当時小学6年生の長男を交通事故で亡くした、福井市の宮地美貴子さんです。
交通事故で亡くなる人が二度と出ないよう、県内の中学校や高校で命の大切さを伝える講演会を繰り返し行っています。
28日は、福井市の足羽中学校で全校生徒約390人に自らの辛い経験を伝えました。
宮地さんの長男の貴弘さんは、ノートを買いに行くと自転車で出かけたまま交差点で乗用車にはねられて意識を失い、約5カ月後に亡くなりました。
「ただひたすらに奇跡を信じて、戻ってきてと叫びながら自分たちの手で心臓マッサージを続けた」(宮地さん)
宮地さんは、貴弘さんの部屋を片づけられず苦しみはいつまでも続きました。生徒たちに、家族に悲しい思いをさせないためにも自分の命を守ってほしいと訴えました。
講演を聞き終えた生徒は―
「(自転車に乗るとき)並列せずに一列で走り、信号を無視せずに行きたい」
「いつ友達や家族が亡くなるかも分からないと改めて考えさせられた。自転車は被害者になるか加害者になるか分からないから、走るときはよそ見をせず周りをよく見て走りたい」
宮地さんの講演会は、県内の別の中学校でも開かれます。