本丸は尾根上で、扇の要にあたる場所にあります。南北それぞれを見晴らすと、細かな縄張の工夫が手に取るようにわかります。まずは本丸から「北千畳」と呼ばれる北方。

本丸より北方面の眺望
本丸より北方面の眺望

高低差のある曲輪(城内の各区画)の並びが、左右に折れながらの導線になっているのがわかるでしょうか。直線的に進みづらいほど、城内に攻め入った敵を阻止しやすくなります。元々の地形も“く”の字に折れていますが、さらに石垣を巧みに組み合わせることで、何度も折れを作り出しているのです。

この構造は、南西に伸びる尾根の「南千畳」側を見るとさらに顕著です。

本丸より南東方面の眺望
本丸より南東方面の眺望

手前のW字のような部分が独特。L字やそれを組み合わせた「食違い虎口」は城ではよく見られますが、W字は他の城ではほとんど見られません。他の曲輪にも、ナナメの石垣が散見されます。

ところで、同じ場所を逆アングルで見てみるのも、城を訪れる際に覚えておきたいポイントです。南千畳へと降りてゆき、振り返るとこんな光景が目の前に現れます。

南千畳より本丸方面。中央の最も高い石垣が天守台。その周辺が本丸
南千畳より本丸方面。中央の最も高い石垣が天守台。その周辺が本丸

攻め手になった気分で相対すれば、側面の急崖に気を配りつつ、正面からの攻撃をかい潜り突入することが、いかに困難か身をもって感じられるはず。城はあくまで「攻める」ものであって、「眺める」ものではないのです(少なくとも戦国時代の城は…)。

細部にも様々な仕掛けあり

竹田城、細部にもいくつも(見どころではなく)攻めどころ、守りどころが隠れています。