候補者2人の得票が同数となり、くじ引きで当選者が決まった茨城県の神栖市長選挙について、落選した前市長側が申し立てた当選無効の審理申し立てについて、県の選挙管理委員会は28日、当初有効とされた「まんじゅうや」「だんごさん」と記載された投票について、「無効」と判断し、木内敏之市長の当選を取り消した。

この選挙は2025年11月に行われ、前市長の石田進氏と木内敏之氏の得票が同数となり、くじ引きの結果、木内氏が市長に当選していた。

この結果について、石田氏側が、木内氏の有効票のなかに「まんじゅうや」「だんごさん」と記載されたものがある事を問題視し当選無効の審理を申し立てた。

市の選挙管理委員会は、木内氏の実家が明治34年創業の製菓店「木内製菓」で、その商品が市内のスーパーなどで秘録取り扱われている事や、木内氏を「まんじゅうや」と呼ぶ人もいたことから、有効票としていた。

県の選挙管理委員会は、投票用紙には候補者の氏名を自書しなければならないのであり、「まんじゅうや」等の記載内容が石田氏に関する要素が全くなく、木内氏に関する要素しかなかったとしても、そのことのみで木内氏のの有効投票と認められるものではないと判断。「神栖市内において、いずれの地においても慣習的に使用されている状態にある場合に限り通称と認められ、氏名に変わるものとして有効となる」との基準を示した。

その上で、「『だんご』『まんじゅう』が木内製菓の取扱商品として神栖市内で認知されていたことは認められるが『だんごさん』や『まんじゅうや』が木内氏の通称として広く使用されていたと認めるに足りる証拠はない」として、無効と判断した。

石田氏の得票についても、別の理由で1票が無効と判断されたが、同数だった2人の票は、1票差で、石田氏が上回る事になった。

今後は、この裁決に不服があれば東京高裁で再び争われる事になる。当選は無効となったが、裁決や判決内容が確定しない限り、木内氏が市長の職を失うことはないという。

当選争訟の結果、当選者が変わった場合には、神栖市で当選人の更正決定のための選挙会が開かれ、新たな市長が決まることになる。

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プライムオンライン編集部
プライムオンライン編集部

記者として社会部10年、経済部2年、ソウル支局4年半の経験を持つ編集長を筆頭に、社会部デスク、社会部記者、経済部記者、モスクワ支局長、国際取材部記者、報道番組ディレクター・プロデューサー、バラエティー制作者、元日経新聞記者、元Yahoo!ニュース編集者、元スポーツ紙記者など様々な専門性を持つデスク11人が所属。事件や事故、政治に経済、芸能やスポーツまで、あらゆるニュースを取り扱うプロ集団です。