気になる疑問やニュースのナゼを解き明かす「どうなの?」です。
事実上の封鎖が続くホルムズ海峡を巡って、トランプ大統領はイランとの交渉期限をこれまでの6日から7日の夜に延長しました。
このように日々、刻々と変わるトランプ氏の発言に、いま世界中が振り回されている状況です。
山崎夕貴キャスター:
世界経済がそれで大混乱していますから、やっぱり世界中が気が気でない。トランプ大統領の発言を見ている状況ですよね。
安宅晃樹キャスター:
そんなトランプ氏の発言をアルファベット4文字で表現する言葉があるんです。それが「TACO」です。
ということで、今日のどうなの?は、「“TACO”で二転三転、大規模攻撃は?」について見ていきたいと思います。
まずはこの「TACO」がどんな意味なのかといいますと、「Trump Always Chickens Out」の頭文字をとって「TACO」です。意味としては「トランプはいつもビビッて逃げる」という皮肉を込めた造語で、どういうことかというと、トランプ氏が強硬な発言をしながらも結局は後退すると揶揄(やゆ)した言葉です。
遠藤玲子キャスター:
アメリカでも友達同士で「おい、ビビるなよ」という時に「チキンアウトするなよ」と言うんですけど、なかなか大統領に対して使うスラングではないかなという印象ですけどね。
山崎夕貴キャスター:
日本だとタコって聞くとキャッチーですけど。
遠藤玲子キャスター:
英語では全然、オクトパスですからね、タコは。たまたま日本語のタコと重なりますけど。
安宅晃樹キャスター:
もともとは相互関税を発表したあと、2025年の5月ごろに各国に対して交渉の猶予期間を設けたことを踏まえて、アメリカの金融関係者の間で広がった言葉とされているんです。当時、会見で実際に記者からTACOと呼ばれていますが、そう質問されたら「私が逃げ出した?そんな表現は聞いたことがない」と答えて不快感をあらわにする場面もあったわけなんです。
そして、今回のイランを巡る発言でもTACOと指摘される発言が多く見られました。
3月、イランに対して48時間以内にホルムズ海峡を開放しなければ発電所を攻撃すると警告したトランプ氏。
ところがその後、攻撃を5日間延期し、イランと対話を行ったと明らかにしました。
トランプ氏(3月24日):
向こうが呼びかけてきたんだ。こちらじゃない、イランからだ。彼らは取引がしたい(と言っている)。そして我々は取引に前向きだ。
その場しのぎの発言を修正する様子に、SNSでは「トランプが“TACO”った」などと冷ややかな反応が見られたわけなんです。
安宅晃樹キャスター:
ということで、今回のイラン攻撃を巡ってトランプ氏のTACO発言をまとめてみました。
まず、3月21日に自身のSNSで「48時間以内にホルムズ海峡の開放期限とする」とし、開放しなければ攻撃するとしたんですが、実際に48時間後、つまり2日後に期限が迫ってくると「5日間延長する」として、さらにその3日後には「10日間延長する」としたわけです。
そして実際に10日が近くなってくると、4月4日には「48時間後にあらゆる地獄が降り注ぐ」としたわけですが、その翌日にはまた発言が二転三転と変わっていき、6日には期限を日本時間の明日午前9時とし、これを過ぎれば「石器時代に戻る」と警告したわけなんです。
山崎夕貴キャスター:
イラン側は一時停戦を拒否しているといいますし、トランプ大統領の二転三転する発言がいい影響を与えているとは思えないんですけどね。
三宅正治キャスター:
この発言がトランプ大統領一流のディール、考えたうえでの発言だったらいいんだけども、どうもそうじゃない。苦しくなってついつい出てきたような発言にも聞こえるし。ただ大統領の発言なので、世界各国は振り回されますよね。
安宅晃樹キャスター:
そういった発言を巡っていろんな反応が出ています。
2日にトランプ氏がイランに対して「今後2~3週間で攻撃を行う」と発言したことについて、フランスのマクロン大統領は「率直に発言が多すぎるし、あちこち話が飛びすぎている」と苦言を呈しました。
さらに日本の政府・与党内からも、「発言が毎日違って本当によく分からない」などという困惑の声も上がっています。
山崎夕貴キャスター:
日本政府も振り回されているんですね。
安宅晃樹キャスター:
他の政府・与党内からの声としては、トランプ氏の演説のスタイルであって、逆に言えばどう転んでも大丈夫なようにしているんではないか、そういうふうに見る声もあるんですが。
榎並大二郎キャスター:
そのパターンが続くと、交渉のテーブルに乗せたい材料の価値がちょっと揺らいできてしまう。
三宅正治キャスター:
真実味がなくなるよね。イラン側も、またTACOで発言が変わってくるでしょと思っちゃうんじゃないかなと思うんですけど。発言の重みが違ってくるんですよね。
安宅晃樹キャスター:
そのあたりについて、ワシントンの千田淳一支局長に聞きました。
まず、イラン側はTACO発言を見透かしていて、これによってトランプ氏はいらだっているのではないか。逆に言うとそのため、今回は宣言通り大規模攻撃を仕掛けて交渉のテーブルにつかせたいという狙いがあるのではないかということです。
榎並大二郎キャスター:
ただでさえいま支持率も下がっていて焦っている状況だとは思いますが、今回これ本気なのか、悪い方向にいかないようにしてほしいなというところが1つですよね。
安宅晃樹キャスター:
アメリカのニュースサイト・アクシオスによりますと、当局者の話として、合意がまとまりつつあるとトランプ氏が判断すれば攻撃の実行は見送る。ただ、国防当局者はこの延長には懐疑的だと報じています。
ということで、7日の“どうなの?”は「TACOで二転三転、大規模攻撃は?」。
交渉期限を迎える8日の動きと、そこまでの交渉結果をどう受け止めるのか、トランプ氏の心証次第ということになりそうです。
8日の交渉期限で一体どんな発言をするのか、注目されます。