北海道で暮らす働くママの1日を追いかける観察ドキュメント「ママドキュ」。
子育ても仕事も頑張りながら働くママさんたちのリアルな1日をのぞくと、限られた時間で家事・育児をこなす究極の時短ワザの連続でした。
今回の主役は、札幌市北区に住むさくらさん(34)。
11歳の長男・あおくん、9歳の次男・れいくん、6歳の三男・じんくん、やんちゃな3兄弟を1人で育てるパワフルママです。
さくらさんの仕事は料理代行。食材の買い出しから調理までを1人で行い、依頼者の自宅へ届けるデリバリー型の料理代行サービスです。
料理のプロ、料理代行ママの1日には、どんな時短技が隠されているのでしょうか?
午前6時50分、朝食作り。
朝ごはんは、炊き込みご飯。
「包丁を使わないで作ります」とさくらママ。
お米をといだら、乾燥ひじきと切って冷凍しておいたニンジンを入れます。マイタケは手でちぎって。あとはツナ缶を汁ごと入れて、しょうゆ、みりん、白だしで味付け。
朝に洗い物が少ないのはうれしいですよね!
栄養を効率よく摂取できる炊き込みご飯は、忙しい朝にもってこい。
鍋で20分ほど炊いたら出来上がりです。
さくらさんお気に入りの時短グッズが330円の「おにぎりメーカー」。
ご飯をつめてフタをしてひっくり返せば、あっという間におにぎりが6個できました。
のりにしょうゆをつけて巻けば、デパ地下風のおにぎりになるんだとか。
みそ汁のみそは火にかけず、直接器に盛ることで風味を損なわずにおいしく食べられます。
午前7時50分に朝食。
テレビに夢中でなかなかご飯が進まない三男のじんくんのために、テーブルにタイマーをセット。
15分以内に食べなければ、次の日からテレビが見られなくなる約束なんですって。
「ママ、おんぶ」というじんくんのおねだりに、お化粧をしながらこたえるさくらさん。
23kgのじんくんをおんぶしながら爆速で身支度を終わらせたら、今度は洗濯物を干します。
洗濯物を干しながら、今度は神経衰弱。
「洗濯が進まないです」とさくらさん。
末っ子、じんくんの機嫌をとりながら何とか家事を終わらせて、9時20分に家を出発。9時30分には保育園に到着しました。
料理代行を始めて3年目。
それまでは保険会社で忙しく働いていたさくらさん。当時、子どもたちに手作りの食事を作ってあげられないことにストレスを抱えていたのだそう。
作る時間がないので、仕方なく「嫌だな」と思いながら、買ってきた総菜やファストフードを食べたいたといいます。
そんなとき、友人が料理をおすそ分けしてくれた経験が今の仕事につながっています。
さくらさんは「友達が『夜ご飯作りすぎたから取りにおいで』と言ってくれて、食べたときに、後片付けもしなくていいし、帰ったらすぐ食べられるし、めちゃくちゃ幸せだと思って、もしかしたら料理代行サービスを求めている人が世の中にはいるのかもと思って、料理代行を仕事にしたらいいのかなと思って」と話します。
午前9時50分、食材の買い出し。
買い出しから調理、配達まで全て1人で行います。依頼者の自宅で作るのではなく、食事を作って届けるスタイルです。
それには子育てママならではの理由がありました。
「料理代行を調べたときに、家に来て作ってくれるというのは見つけられたけど、私は家に来てほしくなかった」というさくらさん。
「 家はめっちゃぐちゃぐちゃだし、人を家に呼ぶとなったら、居ないと心配。休みの日に家に拘束されるというのも、貴重な休日は子どもたちとお出かけしたいという思いがあったので」と思いを語ってくれました。
この日は6分で買い物終了。
31点で6649円のお買い物。
この日は「ブロッコリーが安かった。158円」とさくらさん。
こっちのほうが安い、量が多いなど、チェックしているんですって。
その足で向かったのはお寺。
不定期でバーとして営業しているお寺の調理場を借りて料理をしているんです。
3時間で10品のおかずを調理します。
「砂糖と油を極力使わないようにしている」というさくらさんが得意とするのは、野菜たっぷりの体にやさしい健康ごはん。
時短技や栄養の知識が次々飛び出します。
「炒り豆腐は、豆腐を炒ると時間がかかるのと、ビタミンやミネラルはすごく熱に弱いので、栄養価の面でニンジンに火が通るまで蒸し焼きにします」とさくらさん。
蒸し焼きで“炒らない”「炒り豆腐」は、しょうゆ、みりん、白だしで味付けして、たった15分で完成。
「ブロッコリーとエビのカレーマヨサラダ」は、ブロッコリーとエビ、ニンニクを蒸し焼きにして、カレー粉とマヨネーズで味付けすれば、デパ地下クオリティのごちそうサラダに。
続いては、子どもに大人気のガパオライスを作ります。
ピーマンのヘタの部分を切り落とし、内側にぐるっと切り込みを入れると、種が散らばらないで取れるんですって。
フードプロセッサーでみじん切りにしたピーマン、タマネギ、パプリカとひき肉を炒め、コチュジャンの効いた甘めの味付けに仕上げます。
さくらさんは「誰にも邪魔されずに集中してできるので、料理をするのがストレス発散になっている」と話します。
「お嫁に出す気持ちみたいな感覚。『みんなのおなかを満たしてきてね』と送り出している」とさくらさん。
余すことなく食材を使い切り、見た目も華やかな10品が完成。午後2時15分、調理・片付けが終了しました。
午後4時45分。家に帰ってもご飯作りをこなします。
この日の夕食はカレーうどん。
昨日残ったカレーを活用します。
次男れいくんは、ヘトヘトのママのためにお手伝い。油揚げを切ってくれました。
豚肉も包丁を使わずハサミで切って時短。
さらに子どもたちが大好きな韓国風サラダも作って、わずか15分で夕食が完成しました。
三男のじんくんを保育園にお迎えに行って、午後5時40分に家族そろって夕食です。
「やっぱお母さんのご飯が一番だよな」と次男・れいくんのうれしい言葉。
午後7時、子どもたちが夕食を終えてから再び配達へ。
届ける時間帯はまちまちですが、共働き夫婦世帯が多いので、仕事終わりの時間帯が多いそうです。
この日、料理代行サービスを利用した9歳・6歳の子育てママは「家で作るのではなく、運んでくれるところがすごく良い。帰ってきてすぐ食べられるのが助かっています」と話していました。
この家の姉妹は「チーズの肉巻きが好き」と話していました。
料理を届けることで、忙しいママたちの心を少しでも軽くしたい、そんな思いで活動しています。
「ご飯があるだけでやさしくなれる気がしていて、子どもに急いでと言わなくてよくなったり、ご飯を囲んで会話が生まれたりとか。やさしくなれるツールだと思う。ご飯があるって」とさくらさん。
きょうも、料理でママたちにゆとりを届けています。