俳優の大東駿介さんが、訪れた街のうんちくや、まだ地元住民にも知られていないような魅力を探す「発見!てくてく学」。
今回訪れたのは、京都を代表する観光名所・平安神宮です。
【大東駿介さん】「でっかいですね!平安神宮の隣にロームシアター京都という劇場があるので何度かお芝居をさせていただいたり。でも、平安神宮何度も来たことあるけど、あんまりよく知らない」
実は、平安神宮は不思議がいっぱい。
なぜか絶滅危惧種の魚や、チンチン電車が存在しているのです。
今回は平安神宮の知られざる謎に迫ります!
■平安神宮は“平安時代”に造られていない
平安神宮のご祭神は、都を京都に移した桓武天皇と、京都最後の天皇である孝明天皇。
縁結びのパワースポットとしても知られ、年間を通じて多くの参拝客が訪れます。
実は平安神宮が建てられたのは1895年(明治28年)。
平安遷都から1100年を記念して造られたことから、その名が付けられたのです。
【大東駿介さん】「平安っていうぐらいだから、平安(時代)なんかなって勝手に思ってた」
■神社なのに“30年以上”も鳥居がなかった理由
平安神宮といえば真っ先に思い浮かぶ朱色の大鳥居が建てられたのは、実は1929年(昭和4年)なんです。
30年以上もの間、神社に鳥居がなかった理由は何でしょうか。
【大東駿介さん】「えぇ、そんなことあります?」
京都に精通する「まち歩きツアー まいまい京都」代表・以倉敬之さんが謎を解き明かしてくれました。
【以倉敬之さん】「平安神宮ってめっちゃでかいでしょ。ふさわしい鳥居となると」
【大東駿介さん】「大きくないといけないですよね」
【以倉敬之さん】「それを木とか石で造れます?」
正解は素材にありました。巨大な鳥居は、鉄筋コンクリート製なのです。
建築技術が発達した昭和初期になってようやく、高さ24メートル、應天門に見合う当時日本最大の鳥居を建てることが可能になりました。
■市民の寄付金で建てられた「京都復興の象徴」
では、そもそも平安神宮は誰がお金を出して造られたのでしょうか。
幕末の戦乱で荒れ果てた京都の街。
さらに明治維新によって都が東京へと移ったことは、京都人にとって計り知れない衝撃でした。
【以倉敬之さん】「市民がお金を出し合って、『自分たちのものをつくっていくんだ』という機運が生まれたんです」
平安京以来、長きにわたって栄え続けた京都の歴史を後世へ伝えるため、京都人が中心となって集めた寄付金によって平安神宮は誕生したのです。
應天門のモデルは、京都の中心・御所。
平安京にあった朝堂院の門を8分の5サイズで再現したのです。
■「弘法も筆の誤り」のことわざが生まれた場所
應天門にはもう一つ、楽しい雑学が隠されています。
門に掲げられた「扁額」が、ある有名なことわざの語源になっているというのです。
【以倉敬之さん】「達筆でしょ? 」
正解は「弘法も筆の誤り」。
弘法大師・空海が「應天門」という文字の一画目を書き忘れてしまい、高い場所に掲げられた額に向かって筆を投げて点をつけたという伝説が平安時代の説話集「今昔物語」に記されているのです。
■琵琶湖とつながる神苑の池に「絶滅危惧種」が生息
境内の中心にあるのが大極殿(だいごくでん)。應天門と同じく8分の5サイズで再現されたものですが、横幅は約30メートルで国の重要文化財に指定されています。
そして、約3万平方メートルの広さを誇る日本庭園・神苑(しんえん)にも驚きの秘密がありました。
神苑の池は、琵琶湖疏水から水を引いています。
その水とともに、かつて「琵琶湖の象徴」とも呼ばれた淡水魚・イチモンジタナゴが入り込んでいるのです。
現在、琵琶湖では外来魚の侵入によってイチモンジタナゴは絶滅状態に。
しかし平安神宮の神苑では、一定の大きさ以上の魚が侵入しないよう浄化装置が整備されており、絶滅危惧種が今もひっそりと生き続けているのです。
【大東駿介さん】「ここだけがちゃんと隔離されて、その時代の琵琶湖が保たれてるってことなんですか。おもしろい!」
■日本初の“チンチン電車”がなぜ平安神宮に?
実は、日本で最初に電車が走った街でもある京都。
應天門のそばには「チンチン電車」の現存最古の車両が保管されています。
あまり平安神宮のイメージと合いませんが、いったいなぜこの電車があるのでしょうか?
平安神宮が建てられた1895年(明治28年)、内国勧業博覧会が平安神宮の南側で開催されました。
その来場者を運ぶために活躍したのが、日本初の路面電車です。
そして電車を動かす電力源も、琵琶湖疏水の水流を利用した発電です。
これが日本初の営業用の水力発電でした。
この車両は近年クラウドファンディングによって修繕が完了し、4月1日から一般公開されています。
【大東駿介さん】「平安神宮の新しい顔としてこの電車が並べられる。京都市民の思いがちゃんと後に受け継がれていく感じがして良いですね」
■桜の季節限定「花みくじ」としだれ桜
平安神宮はおよそ300本の桜が咲き誇る名所でもあります。
その半数を占めるのが「八重紅しだれ桜」ですが、初代仙台市長が紅桜を寄贈したことに始まり、元々は京都御所にあった桜が宮城県の伊達家に受け継がれていたという由緒があります。
桜の季節には限定の「花みくじ」も登場します。吉・凶といった表記はなく、「つぼみ」「五分咲き」「満開」など、桜の開花度合いが運勢になっているユニークな仕掛けです。
木に結ぶと、まるで本物の桜が咲いたように見えます。
また4月5日まで夜間特別ライトアップも行われていて、朱色の社殿と桜のピンクが幻想的に彩られます。
■〆は大東さんの行きつけの京うどんの名店へ
平安神宮を後にした大東さんが向かったのは、1940年(昭和15年)創業の京うどんの名店・「岡北」。大東さんが十数年来通い続けている店です。
出汁の決め手は天然の利尻昆布と、4種類の削り節。
澄み切ったスープと細くしなやかな麺が絶妙に絡み合います。
【大東駿介さん】「すすった瞬間に口いっぱいに香りと甘み、出汁の旨味が広がっていくんですよ。ほんまに、ほんまにおいしい」
平安神宮の知られざる謎と名店のうどんを堪能して大満足の大東さんでした。
(関西テレビ「newsランナー 大東駿介の発見!てくてく学」2026年3月26日放送)