イラン情勢の影響が日本の水産業を直撃しています。
これから旬を迎える春の味覚も、豊漁なのに値上げに追い込まれる可能性が出ています。

本格的な春の訪れとともに、これから旬を迎える海の恵みがシラスです。

茨城県の大洗港に隣接する食堂「かあちゃんの店」では、まるで宝石のような輝きを放つ新鮮な「生しらす丼」や生と釜揚げ、どちらも楽しめるぜいたくな「2色丼」が販売されています。

これらの絶品の味を求める人で大にぎわいの時期を迎えるのを前に、店の担当者は「燃料が上がれば(価格を)上げざるを得なくなるんじゃないか」と不安を口にしていました。

止まらない原油高にいま日本、そして世界の水産業者から悲鳴が上がる中、影響は大人気のマグロにも及びつつあります。

イランの首都テヘランの郊外とみられる場所では、激しい黒煙を上げ高架橋が崩れ落ちる様子がみられました。

トランプ大統領のSNSには、「イラン最大の橋が崩れ落ちた。二度と使われることはない」という投稿がありました。

トランプ大統領の“イランを石器時代に戻す”発言から一夜。
アメリカ軍は、これまで積極的には行わなかったインフラ施設への攻撃にも着手したことになります。

「今回は橋。その次は“発電所”だ!」とSNSに投稿するなど、停戦合意への圧力を強めるトランプ大統領に対し、イランのアラグチ外相は爆破された橋は“未完成のもの”としたうえで、「それはただ、混乱に陥った敵の敗北と道徳的な崩壊を示しているにすぎない」と強調しました。

そのイランの精鋭部隊・革命防衛隊は2日、バーレーンにあるアメリカのIT大手「アマゾン」の施設などを攻撃したと発表しました。

双方の応酬が激しさを増し、原油の高騰や供給不足の解消にめどが立たないまま深刻化しているのが、魚を扱う飲食店全般への影響です。

3日のお昼時、にぎわいを見せていたのは海鮮丼を提供する川崎市内の「THE漁師DON 川崎ダイス店」です。
人気の秘密は「マグロ丼」が700円といった破格の安さ。

しかし今、店で使われる“遠洋もののマグロ”については、漁船が海外で給油する重油の価格が、場所によっては日本の3倍以上にも高騰しているというのです。

THE漁師DONのプロジェクトリーダー・秋永真一さんは「原油高がいかに今後我々に影響を及ぼすかは非常に懸念。抑えられるところは抑えて、なるべく価格は変えないように(したい)」と話します。

影響は遠洋ものに限りません。

これからの時期、列島各地で大漁が期待される春の味覚・シラスですが、その漁の現場が異変に見舞われています。

田子の浦漁協 伊澤安弘課長:
軽油が入ってこない。漁師たちはすごく困っている。

静岡県の田子の浦漁協によると、3月下旬にシラス漁が解禁されて以降、なかなかの豊漁だといいますが、燃料の軽油不足で肝心の出漁が週に最大3回までと制限されたのです。

3日に番組取材班が向かった茨城県の大洗港では、軽油価格の大幅な値上げが告げられていました。

掲示板にあった軽油価格の改定について貼り紙では、1リットル当たり14円50銭の値上げがされ124円80銭となっていました。

もし現在の状況が続いた場合、漁船の操業にかかる費用はどれだけ増すのでしょうか。

大洗町漁業協同組合の臼庭明伸参事は、「1日普通に使って200リットル、300リットル使うときもあるので、年間で何百万と違ってくる」と見ています。

漁協が運営するシラス丼が名物の食堂「かあちゃんの店」からも、今までにない事態だと悲鳴が上がっています。

大洗町漁業協同組合の女性部部長・加藤左枝さん:
(Q.しらす丼販売に影響は?)今のところはまだない。大丈夫でしょうけど、(これ以上)燃料が上がれば、シラスを高く買ってもらわないといけない。シラスも「かあちゃんの店」自体も(価格を)上げざるを得なくなるんじゃないか。

こうした中、鹿児島県の垂水漁協では、例年ゴールデンウィークに開催する「垂水カンパチ祭」について、重油の調達が困難な状況であるとして開催延期を決定。

影響は、今後も全国に広がっていきそうです。

フジテレビ
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国際取材部
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