有明海沿岸に生息するイルカの一種で絶滅危惧種の「スナメリ」が河口から約30km上流で泥に埋まり動けなくなっているのを発見。専門家が安全に泳げる場所まで運んで放流。イルカの救出作戦は無事成功した。
約30キロ上流に迷い込んだイルカ
迷子のイルカが発見されたのは佐賀県武雄市朝日町の排水機場の水門近く。

3月14日午後1時ごろ、「動けなくなっている海洋生物がいる」との連絡が武雄市の「佐賀県立宇宙科学館」に入り、この施設のスタッフが現場に駆け付けた。

スタッフが駆け付けたところ、背びれがなく白いイルカだったことから「スナメリ」と判断。「スナメリ」は絶滅危惧種のイルカの一種で有明海沿岸に生息している。
川に入りイルカの救出作戦を展開
スナメリは、体の3分の1以上が泥に埋まり、もがいていたという。現場に到着したスタッフは川に入り、スナメリの救出作戦を展開。

胴長を身に着けた男性スタッフ2人がスナメリを持ち上げ、水深のある場所まで連れて行こうとするものの、水深が浅いとすぐに石に引っかかり、なかなか前に進めない。

それでもなんとか500m先まで運び、安全に泳げる場所で放流した。

佐賀県立宇宙科学館学芸員 伊藤辰徳さん:
見た目、外傷とかもなかったし、衰弱した状況でもなかったので、座礁しているすぐそばに水が流れていたので、そこに移動させれば海に泳いで帰れるのかなと
河口から約30kmさかのぼってきた
スナメリの体長は約1.5m、体重約50kg。有明海に注ぐ六角川の河口から約30km上流までさかのぼってきたものとみられている。

佐賀県立宇宙科学館学芸員 伊藤辰徳さん:
はっきりした原因はわからないんですけど、何度かこういう河川に入ってくることはあるみたいなので、潮が満ちているときに偶然入ってきたのかな

佐賀県立宇宙科学館によると、迷子になったスナメリが川に入ってきた情報は過去にも寄せられていて、2020年には佐賀市の本庄江川で救出され有明海に運ばれたことがあったという。
懸命な救出作業で命拾いしたスナメリは、きっと元気で有明海を泳いでいることだろう。
