4月からさまざまなモノの価格が上がるなか、タバコも例外ではない。最大50円の値上げとなり、愛煙家たちからは悲鳴が上がっている。

防衛力強化の財源 1箱20円~50円値上げ

4月1日から一部の銘柄で値上げされたタバコ。福岡市・天神の喫煙所では、広いとはいえない場所で、喫煙者たちが肩を寄せ合うようにして一服を楽しんでいた。

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加熱式タバコの課税方式の見直しや防衛力強化の財源とするため、1箱20円から50円の値上げとなったタバコ。政府は、タバコ税のほか、法人税と2027年1月から始まる所得税の増税で1兆円強を確保する方針だ。

「日々、吸っているので、毎月の費用が上がる。生活が厳しくなるとは、感じている」。「毎回『値上がり、値上がり』と言って、その時は気にしていたが、もう値上がりに慣れてしまった」。愛煙家たちからも悲鳴が上がっていた。

更に今回の値上げを歓迎していないのが、街なかにあるタバコ店だ。

「儲けはない。税金の値上げですよ」

福岡・大野城市にある創業56年の老舗タバコ店『児嶋たばこ店』。棚にはずらりと銘柄が並ぶ。

店長の児嶋和則さんは「値上げをして、お客様も小売り店も嬉しいことは1つもない」と呆れた表情を隠さない。

「あちらのタバコは、20円あがりました」と棚を指差す児嶋さん。「電子タバコのIQOSが40円、Ploomが30円…。客から『値上げをして儲かりますか?』とよく聞かれるが『税金ですよ』と『税金の値上げですよ』と」。児嶋さんは、苦虫を嚙み潰す。タバコは値上がりしても税金部分のみのため、店側の利益が上がることはないというのだ。

値上げで販売自体が減る懸念があるほか、タバコを自動販売機で購入するためのICカード『TASPO』が3月31日に廃止されたことで、機械の入れ替えなどにも費用がかかり、店にとってはダブルパンチだという。

「TASPOも終わって『手売りだけではやっていけない』という方がけっこういる。配達業者からも『辞めた店がけっこうある』と聞いている」(児嶋たばこ店 児嶋和則・店長)。

一部のタバコの税率は2026年10月にも引き上げられる予定で、愛煙家、そして店側にとっても悩ましい1年となりそうだ。

(テレビ西日本)

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