27年前に名古屋市西区で起きた主婦殺害事件で、被害者の家族が3月30日、被告を相手取り損害賠償を求める訴えを起こしました。ハードルとなるのは「時効の壁」、それでも提訴に踏み切った背景には、同じ未解決事件の遺族への思いがありました。
1999年11月、主婦の高羽奈美子さん(当時32)が首などを刃物のようなもので複数回突き刺され、殺害された事件。
高羽さんの夫・悟さん(69)と長男の航平さん(28)は、殺人罪で起訴された安福久美子被告(69)を相手取り、損害賠償を求めて名古屋地裁に提訴しました。
高羽悟さん:
「自分が家賃を払ったり、2歳の子供を抱えながら、26年間やってきました。民法時効が20年で、基本的には損害賠償請求できないという建前になっておりますけど、門前払いは著しく社会正義に反する」
悟さんは事件現場の保存のため、2200万円以上の家賃を支払い続けてきましたが、今回の請求額は非公表。その理由は「金額の問題ではない」からと話します。
高羽悟さん:
「私たちと同じ未解決事件の遺族が、20年経っても損害賠償請求できるような道筋をつけたい」
民法上、損害賠償を請求できるのは不法行為から20年です。本来なら時効を過ぎてしまっていますが、悟さんは、請求する相手が分からないまま20年が経っただけで、それを時効とするのは「社会正義に反する」と主張しています。
高羽悟さん:
「20年以上経って今現在も犯人を探していらっしゃる方も、犯人が捕まっても損害賠償請求できない。私が20年以上経って事件が解決した最初の例ではないかと思いますが、私としては著しく社会正義に反するので、何とかしてほしいという思いでございます」