中東情勢の緊迫化を背景にガソリン価格の高騰が続くなか、政府は3月19日から石油元売り各社への補助金支給を開始した。鹿児島市内では早くも「一夜で20円値下げ」に踏み切るガソリンスタンドが現れ、給油を待ちわびていたドライバーたちが駆けつけている。「ぎりぎりまで我慢していた」という声も聞かれるなど、値下げの恩恵はすでに地域の生活者に届き始めている。

県内レギュラー価格は193.3円——過去最高水準に迫る高騰

19日に発表された鹿児島県内のレギュラーガソリン小売価格は、前の週より23.9円高い193.3円に達した。中東情勢の不安定化が原油市場に影響を与え続けており、県内でも価格の上昇ペースが加速していた。

鹿児島県内のレギュラーガソリン小売価格(3月19日発表)
鹿児島県内のレギュラーガソリン小売価格(3月19日発表)
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こうした状況を受け、政府はガソリン価格を抑制するための補助金を石油元売り各社へ支給する措置を同日からスタートさせた。補助金が実際の店頭価格に反映されるタイミングは、各スタンドの仕入れ状況や在庫管理によって異なるとみられている。

「きのうまで185円だったのが、一夜で20円下がった」

鹿児島市紫原5丁目にある「コスモエネルギーサプライ セルフ紫原給油所」では、補助金支給の開始に合わせて19日から一気に20円の値下げを実施した。

補助金の支給タイミングに即座に対応したこの判断は、地域のドライバーたちにとって大きな朗報となった。

「残量ぎりぎりで限界だった」——値下げを狙って来店するドライバーも

値下げを知ったドライバーたちは、さっそく同スタンドへと足を運んだ。給油を終えたあるドライバーは、「(残量が)1目盛のぎりぎりで、もう限界だった。すぐ下がったので、とてもありがたい。ここのスタンドを狙って来ている」と話した。

少しでも安いスタンドを求めて給油タイミングを計っていたドライバーが少なくないことがうかがえる。価格の高騰が続いた期間、日々の移動や生活を支えるガソリン代を節約しようとする市民の切実な思いが、この一言に凝縮されていた。

「価格が安定するのが一番いい」——店側も先行きを注視

一方、値下げに踏み切った店側も、手放しで喜べる状況ではないと打ち明ける。同給油所の茶圓公平所長は、「お客さんにとっては、あっちへ行ったりこっちへ行ったりと大変だろうが、価格が安定するのが一番いいのだけど」と語った。

補助金が価格に反映されるタイミングはスタンドごとに異なるため、しばらくの間は店舗によって価格にばらつきが生じる可能性がある。茶圓所長の言葉は、消費者と販売側の双方が「価格の安定」を切望していることを示している。同給油所ではしばらくの間、この値下げ後の価格を維持する方針だが、先行きについては不透明な部分が残るとしている。

補助金の恩恵は「いつ・どこで」反映されるか

今回の補助金支給は石油元売り各社を対象としたものであり、その効果が各ガソリンスタンドの店頭価格にいつ反映されるかは、仕入れ状況や各スタンドの在庫のタイミングによって変わってくる。紫原給油所のように即日対応するケースがある一方、反映に時間がかかる店舗も出てくるとみられる。

ガソリン価格は家計や地域の物流・交通コストに直結するだけに、鹿児島県内の消費者にとって今後の価格動向は引き続き注目される。補助金措置が県内全域でどの程度速やかに浸透し、生活者の負担軽減につながるか、各スタンドの動向が当面の焦点となりそうだ。

(動画で見る▶政府補助でガソリン店が値下げ 鹿児島で20円下がる店も)

鹿児島テレビ
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