東京電力は3月16日、福島第一原子力発電所で処理水の分析などを行う新たな施設の建設計画について、3月9日付で原子力規制委員会に申請したと公表した。
現在、福島第一原発の敷地内には、廃炉作業で発生したがれきや伐採した木、処理水などを分析する「放射性物質分析・研究施設第1棟」があるが、処理水などの液体試料を分析する新たな施設「放射性物質分析・研究施設別棟」を新設する計画。
施設を運用する日本原子力研究開発機構(JAEA)は、処理水の第三者分析の役割も担っている。現状「第1棟」では液体と固体の分析が行われているが、分析対象物を切り替える際に一定の準備時間がかかってしまうため、新施設の建設でより合理的・効率的に分析作業が実施できる見通し。
鉄筋コンクリート造の2階建てで分析設備などを備え、2027年11月末の竣工を目指している。
福島第一原発の構内には、燃料デブリや放射能濃度が高い廃棄物の分析・研究を行う施設として「放射性物質分析・研究施設第2棟」の建設も計画されている。施設を運用するJAEAは2025年3月にこの施設の建設工事に着工したが、分析設備の一部について寸法や構造など設計の変更が必要となったため、当初予定していた2026年度中の完成から1年あまり遅れ、2028年4月に完成する見通しとなっている。
この施設では、3号機で計画される燃料デブリの大規模取出しや、2号機での本格的な取出しで得られた燃料デブリの分析などが行われる計画。JAEAによると、施設では握りこぶし大の燃料デブリを、最大で年間12回受け入れることができる見通しで、2028年の運用開始を目指している。