日本の小説が海外で翻訳され人気が広がる中、イギリスで開かれた世界最大級のブックフェアに芥川賞作家が登場しました。

ページをめくって読み進める物語を味わう楽しさが、暮らしの中に根付くイギリス・ロンドンで、3万人を超える人々が集まる世界最大級の出版イベント「London Book Fair 2026」が開催されました。

2026年、来場者の関心を集めていたのは、日本の絵本や児童書、漫画、生活実用書、そして文芸に至るまで幅広いラインアップが展示されているブースです。

今、海外では現代日本文学への関心が高まっていて、中でもイギリスでは高い人気を集めています。

愛読書として、日本でもおなじみの作家や作品を挙げる人が多くいます。

2024年の翻訳フィクション上位40作の半分近くを日本作品が占めるなど、イギリスで広がりを見せる日本文学。

この流れを象徴するのが柚木麻子さんの“BUTTER”です。
2024年には、英語版がイギリスの書店チェーン「ウォーターストーンズ」で年間で最も売れた本となり、「ブックオブザイヤー」にも選ばれるなど大きな話題に。

来場者からは「日本文学はより深い批判的思考や、哲学的な思考に焦点を当てているように思う」「日本語は英語よりもはるかに曖昧で、解釈の余地が大きく、言語に浮遊感のようなものがある。これはヨーロッパ文学とは大きく異なる点です」という声が聞かれました。

こうした日本小説の広がりの鍵を握るのが翻訳です。

ロンドンを訪れた芥川賞作家の柴崎友香さんは、作品ごとの声や文体、日本語特有の深みや方言のニュアンスは、現時点ではAIによる翻訳が急速に進化する中でも、十分に再現できないと考えています。

翻訳は、単なる言葉の置き換えではなく、書き手と訳し手の間に生まれる“コミュニケーション”そのものだといいます。

芥川賞作家・柴崎友香さん:
(翻訳家が)本当にその人自身が持っている感覚だったり、そういうものが非常に重要になってくる。小説が持っている声をどうやって伝えるかを、翻訳される方はどう工夫するかを考えていると思う。ただ言葉の意味を伝えるだけじゃなく、そういう文体・ボイスを伝えるのはすごく重要な役割。

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国際取材部
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