米沢市では、新鮮な魚介類や地元の食材がずらりと並ぶ「食の市場土曜朝市」が毎週末に開かれている。毎回、数千人が訪れる大人気のこのイベントが始まったきっかけは、“地域のピンチ”だった。
14日(土)の午前9時。
開場の前から並んでいたたくさんの人たちが、一斉にお目当ての商品のもとへ駆け込んで行った。
米沢市中田町にある米沢魚市場で、毎週土曜日に開催されている「米沢食の市場土曜朝市」。
米沢魚市場組合などが中心となって2025年2月にスタートしたこのイベントは、何といっても、安さと新鮮さが売り。
特に人気なのはやはり魚介類。
スーパーには並ばないような珍しい魚もあり、多くの市民が競い合うようにして商品を買っていく。
発泡スチロールの箱を持って場内を回っていた家族が買ったのは、まるまる1匹の「オコゼ」。
(来場者)
「安いです。これも700円。すごく安い」
「見たことない。お値段も安くて。チャレンジして、さばいて食べようかな」
大盛況の土曜朝市だが、そのスタートは米沢市民にとって残念なニュースがきっかけだった。
(「食の市場」実行委員長かねしめ水産・斎藤隆夫社長)
「2024年12月、地元の食品スーパーが廃業し、我々納入業者と、市民も買い物をする場が失われた。何とか食を提供する場を作りたい。魚市場を会場にして食の市場を開催するに至りました」
米沢を元気づけようと始まった食の市場は市民の間で評判を呼び、今では来場者が毎週2000人、多い時には3000人を超える週末の一大イベントとして定着した。
(来場者)
「安いと思う。それなりに良いものは高いかもしれないけど、おいしい。新鮮です」
「品質が良い。新鮮。特に海のものはね。海のない地域なので、ありがたい」
食の市場が始まってから1年あまり。
この間も物価高には歯止めがかからない。
店を出す側にとってもこれまでのような安い価格を続けるのは簡単なことではない。
それでも、イベントを通して市民に笑顔を届けていきたいと意気込む。
(「食の市場」実行委員長かねしめ水産・斎藤隆夫社長)
「海産物の仕入れ値も上がっている。生活される皆さん、私たちも含めて、終わりの見えない値上げの中で、少しでもたくさん買って食卓で楽しんでもらえれば」
実行委員会は土曜朝市を続けることで、普段の買い物でも地元の店を使ってもらえるようになると考え、朝市を通じて地域の活性化を目指したいとしている。