走行中の車から見える夜空に浮かぶ赤い光。
2月28日にこの映像が撮影された場所は、超高層ビルが立ち並ぶ世界有数の経済都市、UAE(アラブ首長国連邦)のドバイ。
現地に暮らす日本人家族が、イランの報復攻撃の瞬間を目の当たりにしていました。
女性(映像の音声):
あっ何か光ってる。
男性(映像の音声):
ミサイルや!あれ映した?ミサイルや!落ちてる、落ちてる、落ちてる、落ちてる、落ちてる、落ちてる!
安全といわれたこの街の上空を飛び交うミサイル。
女性(映像の音声):
あ、落ちてる!
男性(映像の音声):
落ちてるね。“ボン”いうたね…。
映像を撮影した日本人家族は5日夜、羽田着の便で帰国。
ドバイから帰国・現地に3年在住の家族(男性):
それまではすごく平和な暮らしやすい街だったんですけど、突然土曜日からガラッと変わった。(Q.一変した?)一変ですね、本当に。
ドバイから帰国・現地に3年在住の家族(女性):
やっぱり爆発の音が鳴るたびに(子供たちが)“怖い怖い”っていうのを、ストレス与えすぎずに乗り切るというのも大変だった。
まだ生後11カ月の赤ちゃんを連れて帰ってきた夫婦は、ともに同じ言葉を口にしました。
ドバイから帰国・現地に5年在住(夫):
最初の土曜日が本当にすごかった。ずっと花火の(ような)音が聞こえてきて、本当に命の危機を初めて感じたので。
ドバイから帰国・現地に5年在住(妻):
身の危険を初めて大きく感じたというのと、一刻も早く(ドバイを)出ないとという焦りもあったし。親の不安が(赤ちゃんに)伝わっているのは感じた。
報復の連鎖は続き、多くの日本人が速やかなドバイ出国を望む一方、実際の出国までには高いハードルがあったといいます。
軍事作戦が始まる直前と、その1週間後にあたる6日現在のフライトレーダーを比較すると、中東上空を通る飛行機が激減している様子が分かります。
ドバイから帰国・現地に5年在住:
あらゆる(飛行機の)チケットを取って、キャンセルになっては取ってという感じですね。
ドバイから帰国・現地に3年在住:
3回…3便キャンセルになって、その後やっとこの便が飛ぶことになったので。それもキャンセル待ちで…なんとか乗り込んできました。(自分の会社は)4人駐在員がいるなかで、まだ2家族残っているので、早く皆さん一緒に帰ってきていただきたい。
望むのは一刻も早い事態の沈静化。
しかし、新たにイランの無人空母が爆発・炎上する映像がアメリカ軍により公開されるなど、攻撃が収まる様子はありません。
トランプ大統領:
私は改めて、イラン革命防衛隊、軍、警察の構成員に武器を置くよう呼びかけている。彼らはただ殺されるだけだ。
イスラエル軍は5日、“イラン空域の制空権をほぼ獲得した”と明らかに。
また、イランメディアによると、これまでのイラン国内での死者は1230人に上っているとしています。
そして、日本に関わる新たな情報も。
6日の国会で、「イランのテヘランで邦人(日本人)1名が現地時間の1月20日に現地当局に拘束されたこと。現在イランにおいては同日本人を含めまして、2名が拘束されております」と述べた茂木外相。
1月20日に拘束されたのは、NHKテヘラン支局長とみられます。
茂木外相は2人の日本人について、「連絡が取れており、現時点で安全であることを確認している」といいます。
そして船舶についても、金子国交相は6日朝の会見で、ホルムズ海峡の入り口にあたるオマーン湾に停泊している日本関係の船舶について、落下物による損傷が見つかったことを明らかにしました。
この船に日本人船員は乗っておらず、船の運航自体に支障はないということです。
今回のイラン情勢が様々な形で日本に影響を及ぼし始めた中、都内のクリーニング店からは悲痛な声が上がり始めました。
小林ランドリー・小林史明代表:
これがドライクリーニングの機械で、石油系溶剤がこの中に200リットル入ってて。やっと(価格が)落ち着くのかと思っていたら、この“有事”が発生してしまって…。
2022年、ロシアによるウクライナ侵攻をきっかけに、ロシア産原油の供給が滞り、高騰が続いていた原油価格。
その価格もようやく落ち着きを見せていたところ、新たなイラン情勢により、原油価格は約1年8カ月ぶりの高い水準をつけました。
クリーニング店では、石油系溶剤を使うだけでなく、ハンガー、衣類を包むビニールカバーなど、あらゆるところに石油関連製品が使われています。
小林ランドリー・小林史明代表:
イランの問題が長引けば長引くほど、我々の商売の根幹がダメージ食らう可能性がある。値上げというのは皆さんやられると思います。