家庭内暴力、いわゆるDV被害者の女性が「熊本市が居場所特定につながる情報を夫に漏えいした」と訴えている。熊本市は女性に謝罪し、原因については『郵送作業の人的ミス』としている。

「また、おびえながら生活せなん」

熊本市の対応に憤るのは、県内で幼い子どもと暮らす30代の女性。女性は夫から精神的DVを受けていたといい、「また、おびえながら生活せなん…」ともらす。

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女性によると、夫は生活費を十分に渡さず、外出も制限。大声で怒鳴るなどを繰り返し、女性は精神的に追い詰められ、『適応障害』などの診断を受けた。離婚を希望しているが、親権を争い、成立していない。

女性は3年前、地元の福祉事務所に相談。夫に告げず今の住所に引っ越した。警察にも相談し、DVなどの被害者が転居先を加害者に知られないよう、自治体に求めることのできる『DV等支援措置』を熊本市に申し出ていたという。

ところが、熊本市は女性や子どもの居場所特定につながる情報が書かれた女性宛ての書類を、誤って『夫の住所』に送付。2月25日に担当者が謝罪に訪れたという。

「連れ戻しに来るかもしれない恐怖」

女性は「〈やっとこれからの生活が前向きに進んでいっている〉と感じているときだったから、〈ふざけるな〉と思ったし、一気に信用をなくした」と話し、「その周辺に住んでいると思われて、夫や義理の両親が探しに来るかもしれない。連れ戻しに来るかもしれないという恐怖や、その近辺で見張っているかもしれないという恐怖」と話す。

ミスの原因については説明がなかったということで、「同じようなミスで苦しむ女性が増えないよう、行政にはもっと寄り添った対応をしてほしい」と訴えている。

「マニュアルとチェック態勢見直す」

熊本市は3月4日のTKUの報道を受けて、会見を開き、2025年2月から12月にかけて計3回、誤って前の住所に女性と子供の現在の住所の特定につながる個人情報が記載された文書を送付したことを認めた。原因については『郵送作業の人的ミス』としている。

熊本市は女性を「DV避難者ということは把握していた」ということだが、『DV等支援措置』の申請は「されていなかった」として、女性側の言い分とは異なる見解を示している。

熊本市は会見で、誤って送付した文書の種類や記載されていた個人情報の中身については「個人の特定につながるため明らかにできない」と説明。女性には2月に直接謝罪し「マニュアルとチェック態勢を見直し、再発防止に努める」としている。

(テレビ熊本)

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