SNSをきっかけとして犯罪に巻き込まれた小学生の数が、過去10年間で最多を記録しました。
警察庁によると、去年、SNSをきっかけに犯罪の被害にあった小学生は167人と、4年前から倍増し、過去10年間で最多となりました。
被害内容で最も多かったのは、不同意わいせつで55人。次いで、児童ポルノなど性犯罪が大半を占めています。
海外では16歳未満のSNS利用を禁じる例もあり、京都大学大学院の藤井聡教授は「“リスクがあるかもしれない”ということだけで規制をしていくやり方だが、子供を守るためには検討に値する」と述べました。
■多くの親が子供のSNSの利用に不安を感じている
街で聞いてみても、多くの親が子供のSNSの利用に不安を感じているようです。
【女子児童(5年生)の母親】「巻き込まれるのは困るんですけど、どうしたらいいんですかね…。どうもできないじゃないですか。難しい」
(Q:「フィルター」をかけるなどの対策は?)
【女子児童(5年生)の母親】「『フィルター』は、今してないです。外しました。色々ややこしいんで」
【女子児童(3年生)の父親】「(アプリのダウンロードに)いちいちお母さんの許可がいるようになっています。様子を見守りながら、夫婦で話し合って、子供の成長に合わせて見ていくしかないなと」
【女子児童(4年生)の母親】「投稿もしたらだめだし、知らない人とは連絡は絶対しないという約束でやらせてるけど、やっぱり怖いですね、全部が全部見えてないんで。まだ小学生のうちはチェックするという約束。LINEとかでもチェックはするけど、常に言うしかないのかな」
■「学習アプリ」に潜む危険性 「フィルター」を通過する可能性も
子供のデジタル被害を防ぐ活動をしているひいらぎネットの永守代表は、“思わぬところ”に潜む危険性を指摘します。
【ひいらぎネット 永守すみれ代表】「私たちのところに寄せられた情報では、『学習アプリ』の中でユーザー同士でコミュニケーションが取れるツールを使って、子供に声をかける事案が報告されている。
保護者の方も学習用のものならと、インストールを許可しやすい。油断につけ込むような形で子供を狙う加害者が潜んでいます」
永守代表は、「学習アプリ」のようないわゆる「コミュニケーションアプリ」として認識されていないものは、有害な恐れのあるアプリを排除する「フィルター」を通過する可能性もあるので、注意が必要だといいます。
【ひいらぎネット 永守すみれ代表】「フィルタリングはとても重要なものなんですけど、万能ではないということを知っておくべきかなと感じています。
日夜どんどん新しいアプリが開発されて、ひとつのアプリに対策がされると、今度はより緩いところに動いていくというような動きがこのような問題ではよくある。
一回、子供と話し合ったから、それで大丈夫ではなくて、定期的に確認をし続けるということがとても重要だと感じています」
スマートフォン利用者の低年齢化が進む中、子供たちをどう守っていけばよいのでしょうか。
■子供のSNSの利用をめぐっては各国で対策 「『予防原理』の原則で規制を」京大・藤井教授
子供のSNSの利用をめぐっては各国で対策がとられています。
オーストラリアが去年12月から16歳未満のSNS禁止の法律を施行。フランス、スペイン、イギリスなども規制を検討しているということです。
【京都大学大学院 藤井聡教授】「当然、諸外国で行われてる規制ですから、日本でも十分検討に値するものであって、こういった考え方は一般に『予防原理』、英語で『Precautionary Principle』という。
“リスクがあるかもしれない”ということだけで規制をしていくのが『予防原理』で、これはヨーロッパで多くて、アメリカは危ないということが明らかになった時点で初めて規制するというような2つの考え方がある。
日本は、その真ん中ぐらいなんですけど、子供を守るという点ではどっちの考え方がいいかというと、『予防原理』側でやっておいた方が子供を守ることになると思います。ぜひ日本でもこの議論、活性化すべきだと思う」
(関西テレビ「newsランナー」 2026年2月27日放送)