遊佐町の小学校で特別な給食が振る舞われた。提供されたのは、地元で陸上養殖され、身が小さいなどの理由で以前は捨てられていた県の魚・サクラマス。

サクラマスは春に川に遡上することから、春を告げる魚として知られる県の魚。
庄内ではお祝いの席などで食べられる高級魚。

今回、給食として提供されたサクラマスは、町内にあるマルハニチロの試験場の水槽で陸上養殖されたもの。

(マルハニチロ中央研究所 遊佐陸上養殖試験場・渡辺翼さん)
「県魚としてサクラマスがある。遊佐町で養殖するなら在来種の魚が良いとのことでサクラマスの試験研究が始まった」

試験場ではより品質の高い魚を育てるため、サクラマスをはじめシロザケ・アトランティックサーモンなどについての研究が行われている。
しかし、大きく成長しきれない魚も出てくる。

(マルハニチロ中央研究所 遊佐陸上養殖試験場・渡辺翼さん)
「こちらの試験場は研修施設で水槽の数も限られている。その中で出荷サイズの大きい魚を育てるには、ある程度の密度で魚を間引きする必要がある。その間引き魚は今までは廃棄されていた」

そうした間引き魚を有効活用しようと始まった、サクラマスを給食で提供する取り組み。
遊佐町で行われた「サクラマス給食」は、県の魚・サクラマスを知り、食べることで食文化を学んでほしいとの思いも込められていて、2026年で3回目になる。

「いただきます!」

使用されたサクラマス150匹は試験場から無償で持ち込まれ、町内の保育園、小・中学校計5カ所でしょうゆ漬焼きが提供された。
子どもたちは、脂が乗りふっくらとした魚をおいしそうにほおばっていた。

(児童)
「魚が柔らかくてごはんとの相性がばっちり」

「これを捨てる予定だったのはもったいない」

「捨てる予定だったのに給食で食べられたことはうれしいし、捨てずに食べられて良かった」

また給食の前には、サクラマスやサケの養殖研究が遊佐で進められていることも紹介され、子どもたちは熱心に耳を傾けていた。

(マルハニチロ中央研究所 遊佐陸上養殖試験場・渡辺翼さん)
「小さいという理由だけで廃棄されていた魚が、子どもたちのフードロスの意識や、サクラマスの魚食文化を継承していく意味でも有意義な取り組みになったと思う」

遊佐町では今後もこうした活動を通じて、郷土の味と地元の産業を子どもたちへ伝えていきたいとしている。

さくらんぼテレビ
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