一乗谷朝倉氏遺跡では100本に被害が
2月の大雪で、福井市内ではサクラなどの枝が折れる被害がありました。これから訪れる花見シーズンに関係者は気を揉んでいます。
県内有数のサクラの名所の一つ、福井市の一乗谷朝倉氏遺跡。遺跡周辺では、糸桜をはじめ、薄墨桜、ソメイヨシノなどが楽しめ、見頃を迎える3月下旬から4月中旬には、毎年約3万人が訪れる人気の観光地です。
桜のシーズンが1カ月ほど後に迫る中、関係者が頭を悩ませているのがー
「こちらのサクラの木が被害に…」
樹齢60年を超えるヤマザクラの木が、根元から割けるように折れていました。
朝倉氏遺跡保存協会の細田国雄会長は「こんな立派な木が…と思った。これほど大きくなった木が根元から割けるのはびっくりした。今まではなかった」と驚きを隠せません。
2月25日の大雪で被害を受けた木は約100本。しかし遺跡内には1000本以上のサクラやモミジ、マツなどが植えられているため、まだすべての被害を把握しきれていないといいます。
観光客:
「やっぱり雪が重かったんですね。目の当たりにしたらすごい被害。自然の力は怖いですね」
細田会長は「少し倒れる方向が変わっていたら建物や井戸などに被害があった。不幸中の幸いで建物も人も被害がなかった。そこが良かった部分」とします。
シンボル、唐門の淡墨桜は被害なし
このまま放置すると折れた部分から菌が入り病気になる恐れがあるため、2月下旬から連日、折れた部分を取り除いたり、消毒したりといった作業が続けられています。
兵藤遥陽アナウンサー:
「一乗谷朝倉氏遺跡のシンボルの一つともいえる唐門と淡墨桜、こちらは支柱を施していたため雪の被害を免れました」
まもなく迎えるサクラのシーズン。被害を受けた木もありますが、保存協会では、今年も遺跡内を彩るサクラに期待を寄せています。
細田会長:
「折れてしまった枝が元に戻るのは難しいかもしれないが、また新しい芽が出てくるのでそれを大切にしたい。残った枝に綺麗な花は咲いてくれると思う。みなさん遺跡も楽しみに来ると思うが、それの一つの景観としてもサクラなどを楽しんでほしい」
樹齢380年…足羽神社のしだれ桜にも被害
一方、福井市の足羽神社にある樹齢380年の市天然記念物の「しだれ桜」も、1月の雪で被害を受けました。
馬來田宮司は「雪が1週間ほど降り続いた時期に山道や境内の除雪をしていて、ミキミキと音がしたので見てみると枝が落ちていた」と話します。
雪の重みに耐えきれず、1月25日にしだれ桜の枝が折れてしまったのです。
折れた枝の直径は太い部分で20センチ、長さは6mほどで、木の中心となる枝の一つです。
「咲き方は変わらない…このサクラを愛でて」
そのほか、確認できただけで7カ所の枝が折れていました。
「老木というのもあり、枝自体が腐っていたり弱くなったりしていて…これは自然の事なので仕方ないのかな」と馬來田宮司。これまでにも、雪や台風の影響で度々、び枝が折れる被害を受けてきたといいます。
この大きさの枝が折れる被害は5年に1回ほどだということですが、今後のサクラの咲き方への影響はないと言います。「サクラの咲き方自体は変わりません。枝が無くなった分はちょっと薄いかなと思うことはあるでしょうけど、毎年楽しみにお参りされる方々には例年と変わらず、このサクラを愛でていただきたい」(馬來田宮司)
今後、枝が折れた部分の切り口をきれいに整えて薬を塗り、腐敗を防ぐ処理を行うということです。
枝が折れる被害に遭いながらも、たくましく咲き続けてきた樹齢380年のしだれ桜。今年もその美しい姿を私たちに見せてくれそうです。