福岡市の図書館で19日夜、男女3人が刃物で襲われた事件で、逮捕された61歳の男は事件の約30分前に図書館に入り、館内を徘徊していたことがわかりました。
事件から一夜が明けた現場の福岡市総合図書館の周辺では、近くにある小学校の児童が保護者などに見守られながら登校しました。
地域を震撼させた事件が起きたのは、この半日前のことでした。
◆記者リポート(19日)
「午後8時半です。福岡市総合図書館から1台救急車が出発しました」
事件が起きたのは福岡市早良区百道浜にある総合図書館。
19日午後8時前、1件の110番通報が寄せられました。
「刃物を所持した男を警備員が取り押さえている。人が刺された」
警察によりますと図書館の中で利用者の80代男性と50歳女性、そして70代の男性警備員が、包丁を持った男に相次いで襲われました。
80代の男性は腹部を刺されて重傷ですが、病院に搬送される際、3人とも意識はあったということです。
◆現場を目撃した人
「図書館入ってすぐのガラス張りの中。あの辺に負傷して座っている人がいた。1人は立ってティッシュみたいなものを(手に)巻いていた」
3人を襲ったと見られる男は現場で確保され、このうち女性の首を切りつけた殺人未遂の疑いで現行犯逮捕されました。
逮捕されたのは福岡市早良区の無職、吉井辰夫容疑者(61)で、調べに対し女性への殺人未遂容疑を認め、男性2人を襲ったことも認める供述をしているということです。
なぜ吉井容疑者は3人を襲ったのか、事件当時の容疑者の足取りが徐々に見えてきました。
◆記者リポート
「吉井容疑者は事件の30分前、西側の出入口から図書館に侵入し、館内を徘徊していたことがわかりました」
市によりますと吉井容疑者は事件が起きる約30分前、西側の出入口から図書館に入館。
エントランスホールを通り抜けて館内を徘徊すると、トイレに入りました。
そして7~8分トイレにこもった後、近くの閲覧スペースで80代の男性の腹部を刺すと走って逃げたということです。
その後エントランスホールで女性を襲い、異変に気付いて駆け付けた男性警備員にも切り付けたとみられています。
市によりますと、吉井容疑者と図書館側にトラブルは確認されていないということです。
不特定多数の人が利用する公共施設で起きた今回の事件。
逮捕された吉井容疑者とはいったいどんな人物なのでしょうか。
◆吉井容疑者宅近くに住む人
「風貌的にはちょっと変わった感じで、髪の毛の長い」
事件現場から徒歩で移動できる距離にあるマンションで一人暮らしをしていた吉井容疑者。
近所づきあいはなかったといいます。
◆吉井容疑者宅近くに住む人
「俺がここに入居した時、吉井容疑者が一番古かった」
Q.今までした会話覚えている?
「ないなあ。『おはようございます』くらい」
Q.趣味とかあった?
「昔、ボートレース場で見たことはある。最近は全然見なくなった。ここ2カ月は見ない」
◆記者リポート
「事件から一夜が明けたきょう、福岡市総合図書館は臨時休館の措置をとっています」
事件を受け、現場となった福岡市総合図書館は臨時休館となりました。
公共施設で起きた今回の事件に、図書館を利用する人は…。
◆高校生
「(図書館の)自習室を使ったりはたまにする。学生も利用するところなので不安」
◆子育て中の母親
「週1は必ず行きます。図書館が安全な場所だと思っていたので、これ以上に安全な場所と言われたら思いつかない」
吉井容疑者は「3人とは面識がない」と話していて、警察は事件を起こした動機などを詳しく調べています。