ここ3カ月の間に千葉県内の洋菓子店で同一人物によるとみられる、レシートなしの悪質クレーム被害が多発しています。
その決まり文句が…。

千葉県洋菓子協会・古田康郎会長:
クッキーが割れていた“どうしてくれるんだ”ということを言ってくるそう。カスハラですよね。

一体どういうことなのか。

「イット!」が取材したのは、その人物が実際に来たという千葉・柏市にある洋菓子店です。
店内には、自家製のクッキーや焼き菓子などを取りそろえています。

問題の人物が店に来たのは12日のことでした。

ラトリエ ドゥ ドロップス・渡辺公洋さん:
12日にいらっしゃって、来た時はもう強気で「こちらでクッキーを買わせていただいたんですけど…」もう本当の実際のクレームのような感じで強気だったんですけど。

店で買ったクッキーに対してクレームを言いに来たといいます。

そのクレーム内容というのが…。

ラトリエ ドゥ ドロップス・渡辺公洋さん:
お年賀で持って行ったクッキーが割れていた。縁起が悪いのでどうしてくれるんだと。向こうからは返金しろとか商品を変えろと要求はしてこない。どう責任取ってくれるんだと騒ぎ散らすという(協会からの)話だったので。

クレーム被害は2025年12月から千葉市や柏市、船橋市など千葉県内の洋菓子店を中心に相次いで発生し、その数は約20件に上ります。

千葉県洋菓子協会によると、クレームは直接的な返金要求ではなく「どうするんだ」と店側に詰め寄るといいます。

その際にレシートや商品の提示はなく、クレームの内容などが共通していることから同一人物による可能性が高いというのです。

事態を受けて協会は公式サイトでその人物の特徴を掲載するなど、注意喚起を行っています。

取材した店は協会による情報を事前に把握していたため、被害を避けることができたといいます。

ラトリエ ドゥ ドロップス・渡辺さんは「服装も髪型もサンダルも全く同じ。僕あなたのこと知ってますよって話をさせていただいて、あなたもう業界内でかなり有名ですよっていう。かなりびっくりされた様子で『なんで私が有名なんですか』って返してきたので“あなたクレーム詐欺”ですよねっていう話をした」といいます。

その一方で実際、返金に応じた洋菓子店もありました。

1月、松戸市にある洋菓子店に同一人物とみられるクレーマーが来店しました。
自ら返金という言葉は使わず、店員が返金の提案をするとそれを受け入れ、5000円の返金を受け取ったといいます。

クレーマーの人物は商品の不備を言いに来ると、やはりあからさまな返金の要求はなかったといい、店側が返金を伝えると5000円を受け取り立ち去ったといいます。

この時もレシートなどはなく不審に思った店は警察に相談したということです。

千葉県洋菓子協会・古田康郎会長は「『お金を返せ』とは直接は言わないみたいです。(写真を見て店側は)同じ人だったとみんな口をそろえて言います。中にはその人にお金を返した上で名前と電話番号を聞いたけども、偽名で電話番号も全然違ってたっていうことは聞いてます。船橋のケーキ屋では1時間くらい居座ったそうです」と話します。

こうした同様のクレームを入れる行為はカスハラなどに当たるのでしょうか。

カスハラに詳しい亀井正貴弁護士:
10件も20件も同じような店で同じような種類について不良品が出ましたということは普通は考えられないので、執拗に誠意を見せろと言っている執拗さがカスハラに当たる可能性がある。執拗に「金よこせ」とは言わずに「誠意を見せろ」と言い続けるというのは、通常の場合は一般的には詐欺を疑う事案だろうと思います。