2月14日と15日に実施した今回のFNN世論調査は衆院選後初めてで、選挙結果を受けての有権者の考えを探った。

自民党の圧勝と中道改革連合の大敗が印象的な衆院選を経た、両党支持層の傾向を中心に分析する。

内閣支持率高水準維持の一方「強固な不支持層」も

高市内閣を「支持する」と答えた人の割合は、1月(70.8%)より1.2ポイント上がり72%で、政権発足以来5回連続で70%台を維持した。

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「支持しない」は、1月(23.4%)より0.6ポイント下がり、22.8%だった。

支持政党別に見ても、概ね「支持する」が圧倒する結果となったが、3つの層では正反対の傾向が見られた。

まず、共産党を支持すると回答した人のうち、高市内閣を「支持する」と答えたのは24.6%で、「支持しない」が3倍超の75.4%に上った。
次に、立憲民主党と公明党の衆院議員が合流した新党「中道改革連合」の支持層では、「支持する」が19.2%で「支持しない」が78.1%だった。

そして、中道ではなく参院議員などが所属する立憲を支持すると答えた人も、「支持する」は5.1%にとどまり、「支持しない」が84.1%と、いずれも「支持しない」が「支持する」を圧倒した。
一方で、立憲と同じく参院議員が所属する公明党を支持するとした層では、高市内閣を「支持しない」と答えたのは19.9%で、「支持する」との答えが80.1%に上った。

支持政党に中道ではなく公明を挙げる、いわば公明の岩盤支持層によるこの意思表示は、今後の立憲・公明両党の参院議員・地方議員の中道への参画が衆院議員の時のようにスムーズには進まない可能性を示唆しているのかもしれない。

中道の今後に立憲・公明支持層で明確な温度差

中道の今後の在り方について有権者に尋ねたところ、衆院議員だけ合流した「今の形のままで良い」と考える人は16.2%、「参院議員や地方議員も合流した方が良い」は22.1%だった。
一方で、51.8%に上ったのが「再び立憲と公明に分かれた方が良い」という回答だ。

有権者全体の過半数が「合流解消」を支持するなか、“当事者”の意向を探ると、中道支持層の45.4%、立憲支持層も45.4%が「参院や地方の議員も合流」を選び、「分かれた方が良い」は中道支持層の31.7%、立憲支持層の26.1%だった。

しかし、公明支持層に限ると、「参院や地方の議員も合流」はわずか5.5%で、実に65.6%が「分かれた方が良い」と答えた。
(「わからない・言えない」が28.9%)

公明支持層の足並みが中道・立憲支持層と揃わないのは高市内閣支持・不支持の回答と同じ傾向だ。

国会議員は週末に地元へ戻り、支援者・有権者の意見に耳を傾ける。

今回のFNN世論調査で浮かび上がった公明支持層の意向は、公明出身議員と立憲出身議員の党内融和と一致結束が、決して楽観視できるものとは言えないことを裏付けている。

中道代表選で小川淳也新代表を選出 13日
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立憲出身者側にも、衆院選の比例代表で公明出身者が優遇された一方、立憲出身議員の多くが議席を失ったことへの不公平感・不満が渦巻いている。

中道は、将来的に参院議員や地方議員の合流も視野に入れて結党されたが、具体的な合流時期は見通せておらず、今回のFNN世論調査の実施前、参院立憲と参院公明は18日召集の特別国会に統一会派を組まずに臨むと表明した。

参院は合流せず「別会派」で特別国会へ 立憲民主党・水岡俊一代表 12日
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「一番厳しい、苦しい、過酷なときに拾うべきが火中の栗だ」との決意で中道の新代表に就任したばかりの小川淳也氏が、どんな舵取りでこの難局を乗り切ってみせるのか、特別国会での注目点の一つだ。

衆院選自民圧勝への自民支持層の評価

自民党が3分の2を超える議席を得て圧勝し、参院で否決された法案も衆院で自民のみの賛成で可決・成立させられる態勢となった今回の衆院選の結果を、「良かった」と思う人は全体の55.6%と過半数に達した。

自民支持層に限れば、85.9%が「良かった」と回答している。

ただ、その自民支持層が今後の政権の形として良いと考えるのは、現在の「自民・維新の連立」が半数近い47%、「自民・維新に国民民主党が加わった連立」が28.9%で、「自民単独政権」を挙げた人の割合は16.3%にとどまった。

衆院で3分の2超の議席を占めた自民も、参院では依然として“少数与党”状態であることが、自民支持層に「連立」による政権安定を志向させているのかもしれない。

巨大な「数の力」を手に入れた自民と、歴史的大敗からの「復活」を目指す中道。

連立与党として存在感を示したい日本維新の会と我が道を貫く国民民主党、さらには衆院での議席を2桁に増やした参政党とチームみらい。

18日に開会し150日間続く特別国会は、衆院選で示された民意に各党がどのような論戦で応えるのかを、有権者が確認する「答え合わせ」の場になる。