育児の話題をお伝えする「Thankyouforzero」のコーナーです。
いつ起こるか分からない地震に対し、子どもたちに「減災教育」という新たなアプローチをしていこうという取り組みが始まっています。
先月、広島県で起きた最大震度4の地震。
地震はいつ、どこで起こるか分かりません。
去年、広島県が出した被害想定では、南海トラフ巨大地震が発生した場合、県内沿岸で最大震度6強、死者はおよそ1万4千人と推定されています。
こうした中、11日、広島市内で地震を想定した勉強会が開かれました。
タイトルは「地震の揺れから乳幼児を守れ」。
参加していたのは、防災士や地域支援に携わる人たちです。
【参加者は】
「びっくりというか」
「今まで考えていたことと全くちがうというか」
「考えかたを改めないと…」
参加者の常識を覆したのは、横浜から来た江夏猛史さん。
全国で「減災教育」を普及しています。
その講義は実践から始まりました。
【NPO法人 減災教育普及委員会・江夏猛史理事長】
「突然ですが避難訓練です。すぐに頭を守りなさい。5・4・3・2・1」
参加者はみな机の下に隠れますが…
「その机は地震で壊れないの?それを壊すほどの地震から守ったの?何から守ったの?」「上からの落下物」
すると、江夏さんは、天井の天板をもってきました。
「おおー」
【石井記者】
「相当重いですね」
ブロック塀二つ分の重さです。
【NPO法人 減災教育普及委員会・江夏猛史理事長】
「これから頭が守られている人います?」
これまで起きた大地震では、天板が落ちる被害も多く出ています広島でおきた2001年の芸予地震は…
【黒川記者】
「バレー部はちょうどこちらのコートで練習をしている最中でした。大きいもので80センチ四方ぐらい」
地震では瞬時の行動が命にかかわります。
【NPO法人 減災教育普及委員会・江夏猛史理事長】
「逃げることが大事。だけど僕らは昔から逃げることは習っていない」
日本の教育現場では…机の下に入る避難訓練が徹底され、頭を丸めてかがむよう指導されてきました。
「60年ぐらい変わっていないんです」
「地震の避難訓練だけ変わっていない。地震で死んだ人がいっぱいいるのに」
こちらの映像は、小学校で行われた抜き打ちの避難訓練映像です。
教師の指示がない中、運動場にいる子供たちに地震を告げると…
その多くが運動場より危険なはずの校舎に入っていきました。
彼らは教室に戻り机の下に入ったといいます。
運動場に残ったのはわずか数人です。
江夏さんは、マニュアルで思考停止にならない指導をすべきだと活動してきました。
独自に開発したマットを使い全国で体験型の活動を行っています。
学校で学ぶポーズで揺れを体験すると…危険だとわかります。
一方、お尻をしっかり落としてカエルのようなポーズをとると…体を支え、逃げ出すことができました。
どうやって危険を回避するか実践を通し、自らの力で考えていきます。
この講座を今、全国の子供たちに広げていて、広島でも減災教育の担い手を育成しようと開かれていました。
【NPO法人 減災教育普及協会・江夏猛史理事長】
「ここの中で何が危ない、皆さんの今の身の回りでそこがわかりきっていないと逃げ方が決まらないんですよ」
その場所に合わせ頑丈な壁の近くに避難するなど対策を考えていきます。
「3・2・1」
ガラスを避け、天井の落下物を確認。
危険を回避するための避難訓練です。
広島県の「地震被害想定調査報告書」では、16の地震が想定されています。
今ある地域の情報を事前に知ることも減災の一つです。
【NPO法人 減災教育普及協会・江夏猛史理事長】
「広島の本番の訓練や教育になっているのか、そこを見直さなきゃいけなくて、地元の力で展開していくような仕組みづくりが大事だ。みんなの力で変えていけるという広島を作っていけたらいいなと思います」
《スタジオ》
特定の行動では命が守れない。
身の守り方を考えなければならない。
実際に大地震が来ればいくら訓練していてもパニックになる。
普段からイメージトレーニングしておくことが大切だと思います。