アクセサリーを身につけた日に皮膚がかゆくなったり、赤く腫れたりした経験はないだろうか。その症状、金属アレルギーかもしれない。30人に1人にあるとされ、夏が近づくと症状が悪化したり、これまで症状がなかった人が突然発症したりするリスクが高まる。皮膚科医は「安価なものほど危険」と警鐘を鳴らす。

「30人に1人」が金属アレルギー

身につける金属が原因で、かゆくなったり赤く腫れたりといった皮膚症状がでる金属アレルギー。福井県済生会病院・皮膚科主任部長の長谷川義典医師に話を聞いた。

福井県済生会病院の長谷川義典医師
福井県済生会病院の長谷川義典医師
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症状が出る仕組みはこうだ。金属が汗や水に反応し溶けてイオン化し、イオン化した金属が体内のタンパク質と結びつき、それを体が「異物」ととらえる。免疫細胞がその異物を攻撃することで、かゆみや腫れといった症状として現れるのだ。

金属アレルギー発生のメカニズム
金属アレルギー発生のメカニズム

金属アレルギーの原因は大きく2つ。1つは、アクセサリーや時計などが直接皮膚に触れることによるもの。もう1つは、食べ物や歯の詰め物を通して金属が体内に取り込まれることによるものだ。

原因は大きく2つ
原因は大きく2つ

長谷川医師は、汗をかきやすい夏の時期には特に注意が必要だと強調する。「夏場はどうしても暑くなると汗をかくので、原因となる金属が汗によって皮膚に染み込みやすくなる」とうのだ。

汗をかきやすい季節は特に注意が必要
汗をかきやすい季節は特に注意が必要

このため夏は、これまでは大丈夫だったという人でも突然、症状が表れることがある。夏場にピアスの穴を開けることも、発症リスクを高めるため避けた方が良いとされている。

「安物ほど危険」夏場は突然発症も

金属アレルギーが起こりやすいものとして、長谷川医師は「安価なもの」を挙げる。安価なアクセサリーには、ニッケルやパラジウムなど、汗や水と反応して溶けやすい金属が使われていることが多い。さらに、表面のコーティングも施されていない場合が多い。だから「安物ほど危険」だというのだ。

一方、比較的アレルギーが起こりにくいとされるのはチタンや、医療器具にも使われるサージカルステンレスだ。また、宝石店で販売されているような金やプラチナでコーティングされたものも、アレルギーを起こしにくいとされている。

「自分は金属アレルギーではないから関係ない」と思っている人も、油断は禁物だ。花粉症のようにある日突然、発症するリスクもある。

ベルトのバックルや眼鏡…日常生活にも潜むリスク

金属アレルギーの原因として最も多いとされるのはピアスだが、長谷川医師は日常生活で見落とされがちなアイテムとして「ネックレスや腕時計、眼鏡フレーム、さらにベルトのバックルの金属の部分や下着の留め金」を挙げる。

日常的に使うメガネや腕時計、さらには財布の中のコインまでもが原因となりうる。意識しなければ見過ごしてしまいがちなリスクが、生活の至る所に潜んでいるのだ。

金属アレルギーを防ぐために、まずは汗をかく時期に原因となるアクセサリーなどを着用しないこと。眼鏡や腕時計など、生活で使用せざるを得ないものもある。そういった場合には、自分がどの金属に反応するのかを特定し、安全な素材を把握しておくことが効果的だ。

金属イオンが含まれる溶液を使った「パッチテスト」によって、原因となる金属を調べることができる。

簡単な検査で原因となる金属を調べることができる
簡単な検査で原因となる金属を調べることができる

症状が出てしまった場合は、ステロイド薬を使う治療法もあるので、症状に悩む人は皮膚科を受診するよう長谷川医師は呼び掛ける。

夏を前に、手持ちのアクセサリーや日用品の素材を確認してみてはどうだろうか。

福井テレビ
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