時には事件解決のきっかけとなる似顔絵捜査。静岡県警には全国でもほとんどいないと言われるこの分野のエキスパートがいます。

県警鑑識課・坂本剛 係長:
「覚えているところ何でもいいですよ」「なんでも話してください」と言って、目撃者がゴールに向かうのを寄り添っていかなければいけない

県警察本部鑑識課の坂本剛さん。

目撃証言をもとに犯人の似顔絵を作成する捜査官です。

いまから20年前、交番勤務をしていた際、連続する痴漢の捜査に携わったことがきっかけでこの道に進むようになりました。

県警鑑識課・坂本剛 係長:
捜査用似顔絵の存在自体は知っていたので、何とかして形にできないかと行き当たりばったりで描いてみた

これまでに手掛けた似顔絵は600枚以上。

その腕はというと…。

県警鑑識課・坂本剛 係長:
きのう会った時の状況を思い出してもらって、目をつぶったまま第一印象や思っていること、なんでもいいので教えてください

記者:
優しそうな雰囲気で“しゅっとした”イメージ

坂本さんが鉛筆を握ってから1時間。

聞き取った言葉をもとに描いた似顔絵がこちらです。

県警鑑識課・坂本剛 係長:
優しそうという表現をしてくれたと思うが、眉毛の下がり具合、あとは口角が普段からくっと(上がっている)

さらに、坂本さんが似顔絵捜査のエキスパートたる所以は独学で知識を得た心理学や解剖学を活かしマスク越しでも骨格などから顔や表情を読み解いて絵で表現することができる点にあります。

県警鑑識課・坂本剛 係長:
(顔)幅や口が小ささは横顔の骨の形状などから口が小さいのかなと。難しいところはある、80%(程度)似れば万々歳。この似顔絵を見て捜査員が声をかけてみようという指針になればいいので完璧というのは難しい、振れ幅がある

こうした技能は事件の捜査にだけ用いられるわけではなく、坂本さんは5年前に発生した熱海市の土石流災害で遺体をもとに似顔絵を作成し、遺族による身元の確認に携わりました。

県警鑑識課・坂本剛 係長:
ひとりだけだったが、そのひとりを家族のもとに似顔絵で返せたというのは、今までずっと頑張ってきた結果が出てよかったと思う

犯人逮捕の糸口となるように。

そして、身元のわからない遺体が少しでも早く遺族のもとに帰れるように。

坂本さんはこれからも似顔絵と向き合い続けます。

テレビ静岡
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