物価高の影響で、ちくわやかまぼこなどの練り物製品に値上げの動きが広がっている。主な原因は原料となるアメリカ産スケトウダラの品薄と高騰だ。
背景には、スケトウダラで作られるカニカマがヘルシーなタンパク源として世界的に普及し、需要が急増していることが挙げられる。
原料高騰を受け老舗店でも練り物の値上げ
物価高が続いているが、ちくわやカマボコなどの練り物にも値上げの波が来ている。
値上げの背景には、ある商品の世界的な人気があるようだ。
4日は春の陽気に包まれたが、まだまだ寒い日が続くこの時期に恋しくなるもののひとつが「おでん」。

取材班:
かまぼこ店ですが、お店の前にはズラッとたくさんの種類のさつま揚げが並んでいます。
おでんの具はもちろん、おやつやおかずの一品にもぴったりのさつま揚げだ。
東京・大田区にある、店頭で作りたて・揚げたての一品が買えると地元で評判の「愛川屋蒲鉾店」では、ある事態に頭を悩ませていた。
愛川屋蒲鉾店・宮下聖子さん:
去年あたりから魚がかなり高くなっているのと…。
取材班:
どのくらい値上がり?
愛川屋蒲鉾店・宮下聖子さん:
2〜3割かな。

魚のすり身は、ほとんどの商品に使われるという。なかでも、練り物にすると旨みが引き立つある魚が高騰し、手に入りづらい状況だ。
取材班:
魚で言うと、どういった種類ですか?
愛川屋蒲鉾店・宮下聖子さん:
スケトウダラがベースなんですけど…。
ご主人:
たまにしか(入荷が)ない。

この店では、仕入れづらい「スケトウダラ」だけでなくマグロやタイ、カサゴなども混ぜて使うなど懸命のやりくりをしている。
それでも下がる気配のない原料価格には勝てず、先日、一部商品の値上げを決断した。
看板商品の「あさり揚げ」も1枚あたり2円の値上げだという。

愛川屋蒲鉾店・宮下聖子さん:
(値上げは)去年11月くらいに1回してます。かといって(商品価格を)3割上げるわけにはいかないので…。
今、いわゆる練り物食品全般がピンチになっている。

日本かまぼこ協会によると、2025年12月時点の「魚肉練り製品」の製造コストは同年の8月・9月と比較して4〜5%以上も高騰した。

原因はやはり、原料として使われるアメリカ産スケトウダラの品薄と値上がりにあるという。
カニカマが海外でヘルシーなタンパク源として大流行
その背景のひとつにあるとされるのが、スケトウダラで作られるある商品の世界的な人気だ。
取材班:
カニカマ、使います?
街の人:
使います。大体煮物ですね。あとタマゴと一緒に卵焼き。
街の人:
直に食べたり、サラダに入れたり。

お弁当にもサラダにも、味はもちろん、彩りの面でも食卓の強い味方となる「カニカマ」だ。
アメリカでは、このカニカマがヘルシーなタンパク源として、エビや本物のカニと並んで売られるほど人気になり、需要の高まりは世界に広まっている。

いわばその人気の余波が、日本にも及ぶ形になっている。
街の人:
前に比べて20〜30円上がっているから。しょうがないかなって諦めムード。
街の人:
手軽に買えるイメージだったんで、困るのは困りますね。
こうしたカニカマをはじめとする練り物食品の今後の店頭小売価格への影響について、スーパー「アキダイ」の秋葉社長に話を聞いた。

アキダイ・秋葉弘道社長:
これは今後(原料となる魚の)漁獲量が全般的に増えるということはほぼ難しい。(価格が)根本的に落ち着くという意味では非常に厳しい。やっぱり特売などの機会は確実に減る。
(「イット!」2月4日放送より)
