冬の時期は閉鎖中の富士山で、中国人の男性が遭難し救助要請を行ったことが物議を醸しています。

静岡県警がSNSに公開した、救助へ向かう山岳遭難救助隊員の映像からは、強風が吹き荒れる暗闇の中、ライトを照らしながらガチガチに凍結した雪の上を慎重に登っている様子が確認できます。

救助要請があったのは1月18日、東京都内に住む20歳の中国人男性が、富士宮口8合目付近の登山道を1人で下っていた際に転倒し、「下山中に転倒して右足首をけがして歩けない」と救助を要請しました。

救助隊が中国人男性と合流後、夜間で風が強かったため、一夜を過ごすことになったといいます。

翌朝の搬送時の映像からは、担架に乗せられた男性を隊員らが引っ張り、凍結した斜面をゆっくりと下っていく様子が確認できます。

滑落のリスクと隣り合わせの、まさに命がけの現場です。

救助された中国人の男性は登山道が閉鎖されていることを知っていたものの、入山に必要な登山計画書を警察などに提出していなかったといいます。

さらに、夏の富士山へ一度登った経験はあるものの、冬は初めてで“未熟だった”と話しているということです。

こうした無謀ともいえる冬登山に中国人からは、「しっかり登山計画書を出さなきゃダメ!」「中国人として恥ずかしい…」など多くの批判的な意見が。

登山中の事故を未然に防ごうと、自治体から“救助費用の有料化”を求める声が叫ばれる中、この冬も救助に向かうケースが後を絶たないのが実態です。

登山歴45年の静岡市山岳連盟・篠崎勇事務局長は、富士山の冬登山の危険性について「夏と冬というのは全く違う。3000メートル登ればマイナス30度。冷凍庫より冷たい温度になりますし、風を遮るものが何もないんです。突風で(人が)飛んでしまうこともありますよ。(不慣れな人の登山は)危ないどころか自殺行為です」と話します。

富士山への正しい認識を持ち、命を守るための行動が必要不可欠です。

テレビ静岡
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