観光地抱える自治体の現状

私たちは、アンケートで「目の前のことだけに使うのではなく、インバウンド1億人になっても対応できるよう長期的な視点で考えて」と訴えた長野県山ノ内町に向かった。

野生の猿を間近で見られることで人気の公園には、山奥にも関わらず、雪の中で温泉に入る猿「スノーモンキー」を一目見るため、世界中から観光客が集まっていた。

記者:
外国人観光客の姿しか見えません。異国の地のような雰囲気がしています。

海外からの観光客が半数以上を占め、オーバーツーリズムに陥っていると公園の代表は語る。

地獄谷野猿公苑・萩原敏夫社長:
野生のニホンザルを観察する施設なので、本来、一度に多くの人が来てという場所ではない。過剰な集客になっている。

具体的には、バス停での行列やトイレの不足といった問題が深刻化。バス停の横にトイレを完備した待合所が設置されたが、待合所に入れる人数は限られているため効果としては薄く、あまり改善されていないという。

公園は、2026年度から独自で対策強化に取り組む方針だ。こうした状況を自治体はどう捉えているのか。

山ノ内町・平澤岳町長:
町全体でいうとオーバーツーリズムっていうほどには全然まだなってなくて、受け入れ態勢が整えばちゃんと受け入れられる。人手不足をどうやって補うかというのは当面の課題。

町は、自治体主導での従業員寮の整備や、後継者不足の宿泊施設の継承対策にも補助金を使えるようにしてほしいと訴えている。

「出国税」引き上げ 使い道どうなる?

地方自治体も注目する出国税引き上げによる収入について、国はどのように使おうとしているのか。

外国人政策を担当する小野田経済安全保障大臣は、「1月中をめどにオーバーツーリズム対策を含めた外国人との秩序ある共生社会の実現について、基本的な考え方や取り組みの方向性を示したい」としている。

一方、菅元首相のブレーンとして観光政策による日本の経済成長の指針を示したデービッド・アトキンソン氏は、出国税の使い道について次のように提案した。

デービッド・アトキンソン氏:
多言語対応や解説案内板の設置など、日本人だろうが外国人だろうが誰もが行きたい、楽しみたい、体験していけるような整備に対して(出国税の)3000円を主に使うべき。国籍は関係ない。インバウンドと国内の観光を賢く組み合わせることによって、ベストな観光戦略を実現することは可能。

出国税も含めた貴重な税金が、私達と観光地の未来のため本当に有効に使われるのか。今回の選挙や国会での建設的な議論が期待される。
(「イット!」1月22日放送より)

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