日付と曜日以外はすべて白紙という書籍「マイブック」の2026年版が、発行部数18万部を突破する異例のヒットを記録している。手書きの日記やイラストをSNSに投稿して共有する「日記界隈」と呼ばれる文化がZ世代の間で流行しており、自己表現や心のデトックスの場として支持されている。

マイブックが発行部数18万の大ヒット

スマホの普及などで活字離れが進み出版不況が叫ばれる今、ある書籍が異例の大ヒットを記録している。

棚に並ぶマイブック
棚に並ぶマイブック
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取材班:
エスカレーター上がってすぐの新刊コーナーの目立つ所に、「マイブック」が置かれています。

東京・豊島区の「ジュンク堂書店 池袋本店」で多くの書籍が並ぶ中、一際目立つ所に置かれていたのは、その名も「マイブック」(新潮文庫)。日本語で「自分の本」だ。

一番の特徴はその中身にあった。

取材班:
ページが白紙になっています。そして、日付と曜日だけが書かれています。

1日1ページずつ、日付と曜日だけが印字された空白のページが1年365日分続いている。

どのように使うかは自由で、1冊490円(税別)とお手頃価格だ。最新の2026年版の発行部数は18万部を突破し、Z世代を中心に爆売れ中だという。

実際の購入者はどのように使用しているのか。10日前に買ったばかりだというZ世代の女性に話を聞いた。

20代:
絵日記にしているが、特別な日、そうでない日も記録することで、毎日をちょっとずつ大切にしたりできる気がして、とてもいいなと思っています。ノートとは別の、自由な小説のような感じがして、とても好きです。

女性の「マイブック」には1日1ページずつ、何気ない日常のひとコマが絵日記として描かれ、色使いもカラフルだ。

1日1ページを彩る「日記界隈」の流行

そもそも日記といえば、人には見せず秘めた扱いをするはずのものだが、その価値観は変わってきているようだ。

20代:
SNSは自分だけの日々を誰かと共有したり、分かち合うものだと思っていて、その延長線上で日記を公開することで自分の気づきとか、絵がかわいいと言ってもらえたりして、自分もうれしい。見てもらうことも、書くことのモチベーションになる。

手書きの日記を撮影し、SNSに投稿して楽しむ営みは“日記界隈” と呼ばれているという。

ひとりの画家がSNSに投稿した「マイブック」の紹介動画では、頭に浮かんだデザインなのか、毎日違うイラストが描かれている。

一方で、育児に追われる主婦にとっては「マイブック」に思いをつづることが、心のケアにもなっているという。

主婦(30代):
ずっと心の中にあるとぐるぐる考えちゃう事を1回書いてみて、何カ月後かに見返したら「こんなことで悩んでいたんだ」と。気持ちがデトックスじゃないですが、楽になるような感覚があったりします。

それぞれの形で自由に活用されていく、“世界に一冊だけの本”。書く喜びも、読む喜びもいっぱいだ。

主婦(30代):
4歳の娘がいるのですが「これ貼ったら?」と葉っぱを拾って持ってきてくれるようになって、どんな1年だったかをそれ(マイブック)を見て振り返るのが、すごく楽しみだなと思います。

現在では日本のみならず、海外でも人気が広がってきているという。
(「イット!」1月21日放送より)

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