高市首相は19日、食料品の消費税を2年間限定で0%とする検討を加速させると表明した。中道改革連合が恒久的な免税を掲げる中、自民党は期限を区切ることで財源問題や市場への影響を抑えつつ、野党との対立を薄める狙いがあるとみられる。衆院選では、実現性や具体的な財源確保が今後の焦点となる。
2年消費税ゼロは4人家族で年間6.4万円の減税効果
「食料品の消費税ゼロ」を巡って様々な意見が聞かれた。「私自身の悲願」と強調した高市首相だが、なぜ2年間という期限を区切ったのか。

青井実キャスター:
政治部の高田圭太部長とみていきます。いろいろな声がありましたね。
高田圭太政治部長:
賛否両論ですね。
宮司愛海キャスター:
各党の消費税に対する姿勢をまとめました。19日に会見をした中道改革連合は、期限を区切らない恒久的な食料品の消費税0%を掲げました。自民党は2年間の消費税0%の検討を加速させる。それ以外の党は、前回の参院選では恒久的な0%や食料品だけでなく一律5%廃止などを掲げていました。
青井キャスター:
今回の衆院選、各党が消費税減税を掲げそうですが、高市首相の表明、これは中道が先に出しました。その後、自民党が出てきました。政権潰しの面もあるんですか?
高田政治部長:
その面はあると思います。消費税が最大の争点になって、野党と真っ向対立することは避けたい。石破政権も参議院選挙に負けたこともあるので、せめて消えることまでいかなくても、薄めるという意思はあったと思います。

宮司キャスター:
その効果という部分でみていきます。食料品の消費税を0にすると、どれくらい効果があるのか。標準的な4人家族で考えると、1年間で6万4000円の効果があるとされています。2年だと12万8000円、3年だと19万2000円の恩恵というところです。
青井キャスター:
3年ではなく1年でもなく2年。恒久的ではだめなのでしょうか。

宮司キャスター:
この点については、法政大学大学院の現代政治に詳しい白鳥浩教授に聞きますと、1年だと成果を検証できない。そして3年だと、自民党総裁の任期と同じで次の総裁に迷惑がかかる。そして恒久的に行おうとすると、マーケットの反応も影響するので、財源の問題があるから無責任なことを言うと経済対策の信頼を失うので、恒久的に行うのは財源の問題で難しいといった指摘でした。
青井キャスター:
財源だと5兆円、1年間かかるとも言われてますが、その辺りどう見ますか?
高田政治部長:
そこをどうやって確保するか。そして、そもそも2年間というのは維新との連立合意に含まれている表現だったわけです。その中で2年なら何とかなるかもしれないとはあって、この表現になっているということです。

宮司キャスター:
連立の合意書、何と書いてあったか。飲食料品については、2年間に限り消費税の対象としないことも視野に法制化につき検討。そして、19日の高市首相の会見だと、国民会議を設置して、財源やスケジュールの在り方などの実現に向けた検討を加速するということですが、これも選挙の票集めとして検討するものの、実施しない可能性もありますか?
高田政治部長:
使い分けてますね。高市首相の悲願だという思いの部分と、あくまで今後については検討で加速というところに留めるということで、財源がうまくいかなかったり、マーケットを見て難しいと判断した場合など、あるいは自民党の中にはそもそもこれはできないという人もいるので、そういう調整がうまくいかなかった時に、できない余地も残している。
宮司キャスター:
街の声でもすぐやってほしいとありましたが、最短だとどれくらいからできるのでしょうか?

高田政治部長:
立憲民主党が既に実は消費税、この食料品0%法案を出して、10月から最短でやれるとなっています。今回、もし仮に高市首相が絶対やると言って進めた場合、早くても年末の税制改正などやって、いろいろな準備をして、2027年4月が相場ではないかと思いますが、本当にできるかどうかは、やってみないと分からないですね。
実現への意志と財源の現実性が鍵
青井キャスター:
山口さんはどう見ますか。

SPキャスター・山口真由さん:
消費減税は本音と建前があって、皆さん選挙の前に言いますが、多くの党がやっぱり今5兆円、毎年というのはないなと思っているわけですよね。特に自民党は政権与党なので、ここで言い切ると為替と金利に影響が出るので、19日の高市首相の会見を見てても、国民全体に向けていかにもやりたいというのを示しながら、マーケットに向けて「財政規律配慮してますよ」「特例国債出しませんよ」と強調して、かなり二重のメッセージを伝えながらバランスを取ったなという感じがありました。
青井キャスター:
でも、有権者としては建前じゃなくて本音を知りたいわけですよね。高市首相に投票して実現しないかもしれなかったり、中道に投票したらうまくいかないかもしれないと思って、有権者の皆さんはどこを見て選挙に臨んでいけばいいんですか。
高田政治部長:
本当に難しいんですが、一つの考え方として、当然有権者で消費税減税は嬉しいと思う。その嬉しさの幅も、各党の恒久か2年か、あるいは完全に0にするという意見もあるので、ここから改めて本当に実行できるのかという意思の力、そして財源に本当に現実性があるのかというところを引き算していって、最終的にどのぐらいのところに近いのかなと、どれがふさわしいか考える。

もう少し具体的に言うと、自民党だったら高市首相の実現の本気度は、どこまでなのか。中道は財源で「ファンド」というのを19日に新しく出していて、その実現性があるのか、あるいは他の減税との兼ね合いや財源などを引き算の材料として見て判断するのがふさわしいのかなと思います。
(「イット!」1月20日放送より)
