埼玉・八潮市で起きた道路陥没事故から、まもなく1年がたとうとしていますが、現場では今も復旧工事が続いているのが現状です。
そんな中、20日、埼玉県の大野知事がこの事故について語りました。

埼玉県・大野元裕知事:
今なお大規模な復旧工事を継続しておりますけども、破損した管の復旧や県道の暫定供用に向けて、現場では着実に作業が進んでいるところであり、引き続き、皆さんのご理解いただきながら、可及的速やかな復旧に努めたい。

実際に現場はどうなっているのか、19日、「イット!」が取材をしました。

現場周辺では現在も通行止めが続いていて、重機などによる懸命な復旧作業が行われています。
住宅のすぐそばまでフェンスが迫っていて、大規模な工事が行われていることが分かります。

2025年12月末に仮復旧工事が完了し、破損した下水管の中に新たに直径3メートルの管が設置されたということです。

振り返ってみると、2025年1月28日の発生当初は幅約10メートル、深さ約9メートルでしたが、そのあとに幅が約40メートル、深さも約10メートルまで広がり、現在、かなり広い範囲で重機などで工事が進められています。

宮司愛海キャスター:
山口さん、まだまだ復旧にはほど遠いですね。

SPキャスター・山口真由氏:
バイパス工事も難航していましたけど、本格復旧はまだまだ見通せないなという印象を受けましたね。

やはり懸念されるのが、長期化による市民生活への影響です。
近隣住民は「悪臭が続くと思うとやっぱりストレスが。悪臭によるストレスが不安ですね」と話します。

下水の異臭は現在も続いています。
そして、頭痛やせき、眠れないなどの健康不安を訴えている人が約30人います。
住宅被害は約40軒で、壁のひび割れが起きているなどの相談がきているということです。

では補償などはどうなっているのでしょうか。

まず八潮市は、事故現場周辺の住民477世帯を対象に見舞金を1世帯あたり3万円を支給しています。

そして埼玉県は、事故現場から半径約200メートル以内の住民などに対し、1世帯につき3万円の補償、さらに1人あたり2万円の補償ということです。
事故に起因する健康への影響を医師が認めた場合、かかった医療費などの補償も行う方針ということです。

こうした状況は当分続く見通しということで、完全復旧まで5年から7年かかる見通しだということです。

青井実キャスター:
住民の方は本当に毎日大変な状況が続いているんですけれども、補償が少ないという声も上がっています。こういったことも含めてどのように見ますか?

SPキャスター・山口真由氏:
補償は少ないなと思う反面、300億円ともいわれる工事費を受益者負担の原則で水道料金に乗せるのか、国が支援するのか、市、国、水道料金を払う人、どこが負担するのか、財源は難しい問題がありますよね。

宮司愛海キャスター:
こうした問題は八潮市だけに限りません。1年以内に対策が必要な下水道管は全国で72kmにも及ぶということが明らかになっていて、対策が急務となっています。

SPキャスター・山口真由氏:
ベンチャーとかの新しい技術を使って効率的に点検していくのは心強い半面、工事費はどこが負担するのか。ある程度、高度経済成長期のインフラってダウンサイジングも考えていかなきゃいけないのかなと思いますね。