イギリス・ロンドンで中国政府が計画する“メガ大使館”をめぐり、イギリスメディアは、建設予定地が金融街などの通信ケーブルのすぐそばにあることから、機密情報を傍受されるリスクが懸念されると指摘している。イギリス政府は、これまで安全保障上の懸念などを理由に計画の承認を3度延期してきたが、20日までに最終判断を行うとしている。

「イギリス政府は絶対認めるな」

イギリス・ロンドンで17日、中国が進めている巨大な大使館の建設計画に反対する抗議デモが行われた。建設計画の最終判断が迫る中、参加者たちは「イギリス政府は絶対認めるな。メガ大使館は要らない」と訴えた。

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中国政府は、ロンドンの中心部にヨーロッパ最大級の広さとなる、メガ大使館の建設を計画している。建設予定地は、もともとイギリス王立造幣局があった場所で、近くにはロンドン塔やタワーブリッジなどの観光名所がある。約2万㎡と、サッカー場約3面分の広さだ。

中国当局が、この場所を拠点としてスパイ活動や民主化勢力への監視を強める恐れがあるとして懸念が広がっている。

抗議デモには、地元住民や香港から移住した民主活動家など約1500人が参加し、メガ大使館建設に反対の声をあげた。

香港自由委員会財団 クロエ・チェン氏:
メガ大使館建設に強く反対します。もしこのメガ大使館が建てられれば中国がより多くの資源や人員を得て、ロンドン中心部でさらに大きな影響力を持ち、より多くの威圧や弾圧を行えるようになるのではないかと、とても不安です。

不安の理由の1つが、中国政府が提出した建築図面の“黒塗り”。イギリス当局が説明を求めたが、中国側は外交施設の性質上、内部図面の全面開示には慎重な姿勢だった。

機密情報が傍受されるリスク

こうした中、イギリスのテレグラフ紙は黒塗り前の建築図面を独自に入手した。メガ大使館の中に“秘密の地下室”が作られる可能性があると伝えている。

建設予定地に接する歩道の地下には、イギリス経済の機密情報をやり取りする光ファイバーが通っていて、テレグラフ紙は、近くに秘密の地下室を作る計画があるのではないかと報じている。

メガ大使館の建設予定地は、ロンドンの金融街などの通信ケーブルのすぐそばに位置することから、機密情報が傍受されるリスクが懸念されている。

テレグラフ紙の記者:
足元にある通信ケーブルは、ロンドンの金融機関や株式市場のトレーダーからの機密性の高い金融情報だけでなく、一般の人々の日常的なインターネット利用データも運んでいる。

大使館は当局の立ち入りが制限される可能性があるため、スパイ活動の拠点化を懸念する声もある。

イギリス政府は、これまで安全保障上の懸念などを理由に計画の承認を3度延期してきたが、20日までに最終判断を行うとしている。
(「イット!」1月19日放送より)

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