アメリカのトランプ大統領は、3日未明にベネズエラを軍事攻撃し、大統領を拘束したのち、記者団に対して隣国コロンビアやメキシコへの関与を示唆した。
一方で、キューバに対する軍事攻撃の可能性を問われたトランプ大統領は、「考えていない」と断言した。
その理由として、「キューバはこのまま衰退していくと思われるので、その必要がない」と、述べ、ベネズエラ最大の友好国をこき下ろした。
超大国の大統領によるこの発言に対し、日本駐在のキューバ大使がFNNにコメントを寄せた。
ヒセラ・ガルシア駐日キューバ大使のコメント:
キューバ国民は、アメリカ政府の脅迫に慣れきっています。60年以上にわたって、アメリカは「(キューバの)飢餓、絶望、そして政府転覆」をあおることが目的だと宣言してきました。
確かに、わが国の経済状況は非常に厳しく、その主な原因は、近年激化しているキューバに対する経済的、商業的、そして金融的な嫌がらせ政策です。
この政策は完全に不当であり、国際法に違反しており、世界の大多数の国々から非難されています。
彼ら(アメリカ政府)は、キューバのあらゆる経済的収入源を巧みに妨害し、それによって、キューバの可能性を著しく阻害してきました。
キューバの窮状の最大の責任はアメリカにあり、最大限の圧力でキューバ国民の消耗、疲弊をあおる非情な政策を続けています。
キューバとベネズエラの関係は、19世紀初頭のスペインからの独立運動にまでさかのぼる。
1811年のベネズエラ独立には多くのキューバ人が関わり、現在も医療・軍事・経済の面で「革命同士」として極めて緊密な関係だ。
その象徴的な出来事がチャベス前大統領のがん治療だ。
当時のフィデル・カストロ議長と強固な信頼関係にあったチャベス氏は、キューバ・ハバナの病院で2回の手術を受けている。
ベネズエラのこの状況に、キューバの現政権も人ごとではなく、心穏やかではないだろう。
キューバ大使のコメントはこう続く。
ヒセラ・ガルシア駐日キューバ大使のコメント:
しかし、キューバは闘い続けます。国の指導部は国民と共に、直面する経済困難の解決策を模索しています。
キューバがアメリカに従属し、依存するようになることを夢見ていた人々同様、第47代大統領(トランプ氏)と彼の反キューバ強硬派の仲間たちも失望に終わるだろう。
キューバに対する組織的な権力の乱用、そしてベネズエラで起た事態を目にした我々は、ホセ・マルティ(※1)が言ったように、「木々は列をなして立たなければならない、七里の巨人が通れないように!」(※2)。
私は警告する。既知の通り、七里の巨人の貪欲さは計り知れない。彼はすべての人々を狙っている。
※1. ホセ・マルティとは、19世紀後半のキューバ独立運動の象徴的指導者であり、詩人・思想家・ジャーナリストとしても知られる。1895年に42歳で戦死。
※2. 『ラテンアメリカ諸国は団結して、帝国主義の侵略を防がなければならない』の意味。
木々とはラテンアメリカ諸国や小国を、七里の巨人とは帝国主義的な大国を指し、マルティの反米主義を表している。