飯豊町がふるさと納税の返礼品として用意した町内産のコメに関して、2025年10月、納税者のもとに“熊本県産のコメ”が送られていたことがわかった。原因は委託業者の確認不足で、町は一連の経緯について議会に報告し謝罪した。
飯豊町は、ふるさと納税の返礼品として用意した町内産のコメを「飯豊の幸」として寄付した人に送っていた。
しかし2025年10月、委託業者が誤って熊本県産のコメを袋詰めしていたことがわかった。
誤って袋詰めしたコメは1908件で、その寄付額は4738万8000円。
町は25日、議会全員協議会の場で一連の経過を報告し、嵐町長が謝罪した。
町の説明によると、熊本市に本社がある会社に返礼品用のコメの精米や袋詰めを委託していたが、この委託業者が依頼した福岡の返礼品提供事業者が熊本県産のコメを誤って袋詰めしていた。
また、コメを入れる袋の「複数原料米」の部分に重ねて貼る必要があった「単一原料米」というシールも貼られていなかった。
いずれのミスも業者内の連絡・調整不足が主な原因とする一方、管理・監督する町にも大きな責任があったとした。
(飯豊町・嵐正人町長)
「飯豊町を信頼し応援してくださる納税者・コメを提供した町内の農家、また全町民に多大なるご心配・ご迷惑・ご不安をおかけしたことをお詫びしたい」
事態が発覚した後、町は福岡の業者に配送停止と自主回収を指示していて、今後は確認の徹底や研修などを行って再発防止に努めるとしている。