北海道南部の松前町で12月18日、養殖の魚約2000匹が死んでいるのが見つかった。

いけすの網には目を見張る現象が。いったい何があったのか。

異様な光景「たくさんのイワシが網に」

海中に入れたカメラに映る異様な光景。魚が網に突き刺さっている。

「いけすの中をよく見てみると、たくさんのイワシが網に刺さっています」(阿部空知記者)

死んでいたのは大量のイワシ。18日午前、松前町の江良漁港で見つかった。

現場は漁港内のいけすで、養殖用ホッケ約2000匹も全て死んでいた。

被害にあったホッケは冬に釣って集め、いけすで育てたのち、2026年の春ごろ水揚げを予定していた。

網に刺さったイワシ
網に刺さったイワシ
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イワシと養殖魚の大量死…ほかの場所でも

「たくさんのイワシが陸に打ちあがっています。さらに奥に行ってみますと、船の近くにもイワシが浮いています」(阿部記者)

イワシと養殖魚が死ぬこの現象はほかでも起きていた。

12月14日、せたな町の漁港で、養殖のトラウトサーモン約6600匹が死んでいた。さらに17日には上ノ国町の漁港でも養殖のトラウトサーモン約5000匹が。

いずれも、いけすやその周辺でイワシが死んでいた。

大量のイワシの死がい
大量のイワシの死がい

専門家「パニック状態になったイワシが…」

この現象を見た地元の人は。

「イルカに追いかけられたのかな。イルカがいっぱいいたから」(地元の人)

海に詳しい専門家は、「何か大きい生物に追われパニック状態になったイワシが漁港に押し寄せてきた可能性が高い」という。

さらに「一斉になだれ込んだことで周辺で酸欠状態を引き起こし、大量死に繋がった」とみている。

イワシと養殖魚が死ぬ現象が起きた漁港
イワシと養殖魚が死ぬ現象が起きた漁港
北海道文化放送
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