12月24日夜、クリスマスプレゼントを届けにやってきてくれるサンタさんへ。毎年ありがとうございます。2025年のクリスマスイブの夜は、日本付近でいくつか気をつけていただきたいことがあります。参考にしていただいて、ぜひ安全にお越しください。
日本へは“南からのアプローチ”がオススメ
夜の間に世界中の子供たちにプレゼントを配るには、時差を考えると東から西に向かってソリを進めるのがよさそうです。ただ、日本付近の上空1万メートル付近では西から東に向かって「偏西風」というとんでもなく強い風が吹き続けています。この風に入ると強い向かい風で進みが遅れてしまいそう。
おすすめは、日本より南側、低い緯度を飛ぶルートです。この辺りは「貿易風」といって、偏西風とは反対向きに東から西に向かう風が吹いています。このルートであれば追い風となりますので、短い時間にたくさんの移動ができそうです。
高度を下げるとき“暴風”にご注意
日本に近づいた後、高度を下げるときには暴風にご注意ください。
上空約5500メートル付近では西から東に吹く暴風が吹いています。特に近畿地方から関東地方までの上空では風が強くなるため、お気を付けください。
もう少し高度を落とした上空1500メートルでは、日本海側では風は少し弱まるものの、東・北日本の太平洋側の沿岸部では特に、南から北へ向かう猛烈な風が吹きそうです。
風に流されて目的地から離れてしまわないように注意が必要です。
プレゼントが濡れてしまうリスクも
今年のクリスマスイブの夜は広い範囲で雨や雪が降りそうです。
雨予想のエリアはほぼ全国。北海道では一部が雪になりそうです。プレゼントは、雨を防げるラッピングなどがあると安心です。
上空と地面近くの気温差にもご注意
上空から地面のアプローチでもう一つ気を付けていただきたいのが「気温差」です。
上空約5500メートルの気温はマイナス15℃以下のところがほとんどでしょう。北海道の上空はマイナス24℃よりも低くなる見込みで、かなり冷え込みます。
ところが、上空約1500メートルまで下がってきますと、この時期としては暖かい空気が流れ込んでいます。気温は6℃以上のところが多くなります。このため、地面近くは寒さが少し和らいでいるところもあります。
結論!今年のクリスマスは…
今年の24日の夜は、広い範囲で雨が降る見込みです。厳しい冷え込みがなくても、雨に濡れると夜は寒く感じられそうです。プレゼントは、ご自身の防水・防寒の備えを十分にしてお配り下さい。
【執筆:ウェザーマップ・宇田川れい気象予報士】
