「ちょっと見て、おもしろい長イモがあるから」

12月12日、宮城県石巻市の自宅。
家族にそう呼ばれて見に行った先にあったのは、どう見ても“足”だった。

細長い指先、ほどよい太さ、そしてリアルなサイズ感。
投稿した女性は、最初に見た瞬間の印象をこう振り返る。

「めちゃくちゃ足みたいだなと思いました。変な形だなって」

サイズは「ほぼ自分の足」裏返すと、まるで足の裏

投稿画像の長イモは、長さがおよそ20センチあまり。
「本当に自分の足と同じくらいのサイズ」だという。

しかも、ただ細長いだけではない。

「ちょっとリアルな感じで、厚みもありますし。
土がついていて、色も黒っぽくて…」

向きを変えて裏返すと、
凹凸のある形が、ますます“足の裏”に見えてくる。

投稿者が「足みたい」と表現したのも無理はない。

足のような長イモ
足のような長イモ
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毎年育ててきた長イモ「いかにも足」は初遭遇

この家では、長イモを毎年育てているという。

「ちょっとボコボコした形のものは時々あるんですけど、
ここまで“いかにも足”みたいなのは初めてです」

細長い方が上、
つま先のように見える部分が下に向かって、土に埋まっていたという。

「この足で言うと、つま先部分が下ですね」

なぜ、こんな形になったのか。
理由は、よく分からない。

「どうしてでしょうね…」

「表」は足の甲にも見える形だ
「表」は足の甲にも見える形だ

掘り上げた瞬間は「爆笑」家族の団らんを生んだ長イモ

この長イモを掘り上げたのは、家族の中のおばあさん。

「掘り上げた時は、爆笑だったそうです」

投稿者自身はその場に居合わせなかったが、
帰宅後に改めて見せられ、家族みんなで笑ったという。

「結構リアルなんで…
色黒で、ちょっと汚れた足みたいな感じで(笑)」

名前を付けるとしたら?
そう聞くと、返ってきた答えはストレートだった。

「“リアル足”ですね」

ひっくり返すと「リアルな足の裏」
ひっくり返すと「リアルな足の裏」

見た目は足だが味はいつもの長イモ「すりおろせば、もう普通」

気になるのは、その後どうなったのか。

「すりおろしたり、千切りにしていただきました」

足のような形に、多少のためらいはあったという。

「切るのは、ちょっともったいないなと思いました」

だが、すりおろしてしまえば、その面影は消える。

「普通の長イモです。普通においしくいただきました」

最後は「おいしくいただいた」という投稿者
最後は「おいしくいただいた」という投稿者

土の中で「見てくれ」と育った?注目を集めたかった長イモの気持ち

最後に、この長イモはどんな気持ちで育ったと思うか。
投稿者は、こんな想像を語った。

「土の中で、『見てくれ』っていう感じで育ったんですかね。
注目を集めたかったのかもしれないですね」

少し不思議で、家族を笑わせる。
畑の中から掘り出された一本の長イモは、
この日、確かに“主役”だった。

もしかすると今も、
土の中で誰かに見つけてもらうのを待っている
“足みたいな野菜”が、静かに育っているのかもしれない。

仙台放送
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