東京の個室サウナで起きた火災事故では2人が死亡し、ドアノブが壊れていた可能性や非常用ボタンの電源が入っていなかったと指摘されている。この事故を受けて福井市の消防局と保健所は合同で、市内のサウナの緊急点検を初めて実施した。
市の条例で非常用の通報設備の設置を義務付け
初日の点検は福井駅前にあるホテルで行われた。消防職員は、サウナの扉の開け閉めがスムーズにできるか、避難を妨げる障害物がないか、熱源の近くに燃えやすいものが置かれていないかなどを確認していった。
一方、保健所の職員は非常用ボタンの作動確認を行った。福井市の条例では、非常時に通報できる設備の設置を義務付けている。点検では、非常用ボタンを押すと事務所で警報が鳴り、異常を知らせる仕組みになっているかを確認していった。
「2人の命は助かっていた…」
福井市消防局予防課の担当者は「報道では、扉が開閉できなかったり非常通報ボタンが押せなかったりといわれている。これらが正常に使えていれば2人の命は助かっていたと思うと非常に痛ましい気持ち」と語った。
その上で「今後も安全に使えるように立ち入り検査等で確認をしていきたい」とも述べた。
消防局と保健所は1月30日までに、サウナ設備がある市内のホテルや浴場など35施設を点検する予定。
