データ提供 PR TIMES
本記事の内容に関するお問い合わせ、または掲載についてのお問い合わせは株式会社 PR TIMES (release_fujitv@prtimes.co.jp)までご連絡ください。また、製品・サービスなどに関するお問い合わせに関しましては、それぞれの発表企業・団体にご連絡ください。

プレスリリース配信元:株式会社ザ・ゴール

Z世代のSNS文化と自己表現が生んだ、消費の新常識




―「クリスマスは恋人や家族と過ごす日」。そう思っていませんか?―
クリスマスは、恋人や家族と過ごすのが当たり前――
そんな常識は、もう過去のものになりつつあります。
今のZ世代にとって、クリスマスは「誰かのための日」ではなく、「自分を祝う日」。
SNSでも「ひとりでも楽しい」「推しと過ごす」といった多様な過ごし方が広がっています。

株式会社ザ・ゴールは、全国20-50代対象に「クリスマスの価値観と過ごし方」の調査を実施。恋人より“自分を祝う”Z世代の実像から、時代の変化を映す新しいホリデー文化が見えてきました。

Topic1. 40%以下と「恋人離れ」が進むZ世代のクリスマス

まず、今年のクリスマスを「誰と過ごしたいか」を調査し世代間比較を行いました。<data1-1>

<data1-1>今年のクリスマスを過ごしたい相手(複数回答・カテゴリー別)

その結果、Z世代(20代)では「恋人・配偶者」と過ごしたい人は39.0%と、30~50代と比べて約10ポイント低い結果に。一方で、「リアルの友人・知人」に加えて「オンラインやSNS上の友人・知人」と過ごしたい人が上の世代を大きく上回りました。

恋人や家族と過ごす定番のクリスマスから距離を置き、リアル・オンラインを問わず、気の合う相手や無理のない関係を選ぶ姿勢が、Z世代ではより強く表れています。
Z世代にとってクリスマスは「誰と過ごすか」が決まった行事ではなく、「自分が心地よくいられる関係性を選ぶ日」へと変化しているといえそうです。

続いて、今年のクリスマスの予定について調査しました。

<data1-2>今年のクリスマスの活動予定(複数回答・カテゴリー別)

Z世代では、「恋人・家族らの交流」や「旅行・食事などの体験」といった従来型のクリスマスの過ごし方は30~50代をわずかに下回りました。一方で、「趣味・ファッションなどの自分へのご褒美」や「SNS投稿・推し活など」の活動は30~50代の倍程度にのぼっています。
 依然として周囲との交流も活発ではあるものの、それ以上に「自分のために使う時間」や「自分を満たす行動」を優先する傾向が強まっている様子が見て取れます。

これらの結果から、Z世代においてクリスマスの「恋人離れ」が進むと同時に、その時間やお金を“自分へのご褒美”として使う意識が高まっていることが明らかになりました。
 クリスマスはもはや「誰かのために過ごす特別な日」ではなく、「一年を頑張った自分をねぎらう日」へと変わりつつあります。この“自分へのご褒美化”こそが、Z世代のクリスマス観の大きな変化を象徴していると言えるでしょう。

Topic2. 贈与率は36%。「プレゼント離れ」も進むZ世代

続いて、「クリスマスプレゼント」にはどのような変化があるでしょうか。
まず市場全体で「どの程度の人がプレゼントをあげるか」を調べました。<data2-1>

<data2-1>クリスマスプレゼント贈与予定率

30代や40代では5割前後が予定があるものの、20代では4割前後と低い水準にあります。
Z世代では、クリスマスプレゼントを「必ず用意するもの」と捉える意識が弱まりつつあり、贈る贈らないを含めて、より自由に選択するイベントへと変化している様子がうかがえます。

続いて、「何をプレゼントするか」について年代ごとのランキングを整理しました。

<data2-2>クリスマスプレゼント内容 (複数回答)

20代前半では「アクセサリー・時計」「コスメ・香水」など、日常的に身につけるアイテムが目立ち、20代後半では「スマホアクセサリー」など実用的なアイテムも選ばれています。一方、30代以上では「ゲーム・おもちゃ」が突出して高く、子ども向けプレゼントが中心となっている点がZ世代との大きな違いです。

これらのように、Z世代のクリスマスプレゼントはもはやホリデーに必須な特別なものではなく、より気軽に送りあったり楽しむものになっていることがわかります。プレゼントはイベントの主役ではなく、あくまで気持ちを添える存在。TOPIC1.で見られた“自分へのご褒美”とも重なり、Z世代にとってのクリスマスは、無理をしない範囲で楽しみ、背伸びをしない関係性を大切にする日へと変わりつつあると言えるでしょう。

Topic3. 「恋人の日」から「自分の日」へ

最後に、クリスマスに「どのようなイメージを持っているか」を世代間で比較しました。<data3-1>

<data3-1> クリスマスイメージ(複数回答)

Z世代は30-50代と比べて「恋人や家族と過ごす日」といった従来型イメージが低く、その一方で「自分にご褒美をあげる日」「一人でゆっくり過ごす日」「自分を癒す日」「自由に過ごせる日」といった、自分起点のイメージが高い傾向が見られました。
Z世代は「自分が心地よく過ごせるかどうか」を最重視し、クリスマスを「恋人と過ごすイベント」と捉える感覚が弱まりつつあることがうかがえます。


さらにZ世代対象に、クリスマスに対して「どんな意識を持っているか」確認しました。<data3-2>

<data3-2>Z世代 クリスマスへの意識(5段階評価Top2)

その結果、「豪華さより自分らしさ」「自分のためのクリスマス」はZ世代の6割以上に共感され、「恋人がいなくても楽しめる」「一人でも特別な時間が作れる」に加えて、「推しと過ごすクリスマスもあり」といった内容への共感も5割を超えることが分かりました。

これらのことから、Z世代にとってのクリスマスは「誰と過ごすか」よりも「どう過ごすか」が重視されるイベントへと変化していることが分かります。恋人や家族との時間も引き続き重要視しながら、それ以上に自分をねぎらい、自分のペースで楽しむことが肯定される日として再定義されつつあります。
TOPIC1.や2.の「恋人離れ」「プレゼント離れ」と合わせて考えると、Z世代のクリスマスは「誰かのために頑張る日」から「一年を過ごしてきた自分を祝う日」へと大きく意味を変えていると言えるでしょう。

まとめ 「自分を祝う」へ変化するホリデー文化

今回の調査で明らかになったのは、Z世代においてクリスマスが「恋人や家族と過ごす特別な日」から、「自分らしく過ごすための時間」へと大きく意味を変えているという点です。
Z世代の間では、従来の「誰かのために頑張るホリデー」から距離を置き、自分の気分やペースを優先する過ごし方が広がっています。

この変化を象徴するキーワードが、Z世代発の#ソロホリデー現象です。
ひとりで過ごすことをネガティブに捉えるのではなく、「自分をねぎらう」「自分にご褒美をあげる」「自分の世界を楽しむ」ことを肯定する、新しい祝日のあり方です。
自分が心地よいかどうかが判断基準となり、消費もまた、相手に合わせた贈与型から「自己充足型・共感型」へとシフトしています。

この#ソロホリデー現象は、クリスマスに限った一時的なトレンドではありません。今後、Z世代のホリデー消費はさらに“自分起点”へと進んでいくと考えられます。
企業がZ世代の購買を促すには、「誰かのため、特別な日だから」と訴える従来の手法ではなく、「自分をいたわる理由を与えること」「自分らしさを肯定する文脈を用意すること」が重要になります。

Z世代が選ぶのはモノそのものではなく、その消費が自分にどう寄り添ってくれるか。
クリスマスを起点に広がる#ソロホリデー現象は、Z世代マーケティングの未来を読み解く、象徴的なサインと言えるでしょう。

今後もThe Goalでは、Z世代の“リアル”を可視化し、
企業のマーケティング・ブランディングに役立つ情報をお届けしていきます。


お問い合わせ先
株式会社ザ・ゴール(https://www.thegoalinc.co.jp/
戦略プランニング部 藤原/岡田/黒川 info@goal.dentsu.co.jp

調査概要
調査主体 :株式会社ザ・ゴール  
調査委託先 :株式会社 電通マクロミルインサイト
調査期間 :2025年11月  調査手法:インターネット調査
調査対象 :全国20-59歳男女 有効回答数 :500サンプル

企業プレスリリース詳細へ
PR TIMESトップへ
PR TIMES
PR TIMES