プレスリリース配信元:マイナビ
27年卒のインターンシップ・仕事体験を「実施した・実施予定」は前年比増。「業務時間外での実施が難しい」「働き方改革で休日開催できない」声も。「参加時の服装を指定してほしい」学生は9割。企業とのギャップ
株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は、2027年卒業予定の学生を対象にしたインターンシップ・キャリア形成活動の企業の取り組み状況をまとめた、「マイナビ 2027年卒 インターンシップ・キャリア形成支援活動に関する企業調査<インターンシップ・キャリア形成支援活動について>」の結果を発表しました。

【TOPICS】
◆ 27年卒のインターンシップ・仕事体験を「実施した・実施予定」とする企業は69.8%で前年より増加。夏休みの開催日数を増やしたことで、応募・参加が増えた企業も【図1、2、3】
◆ 学生が学業の両立ができるように、実施時期について「何かしらの配慮を行っている」企業は9割以上。一方、「業務時間外での実施が難しい」「働き方改革により休日開催ができない」声も【図4、5】
◆ 「企業に参加時の服装を指定してほしい」学生は9割。一方で服装を指定している企業は5割。インターンシップ・仕事体験参加時の服装について企業・学生間に大きなギャップ【図6、7】
【調査概要】
◆27年卒のインターンシップ・仕事体験を「実施した・実施予定」とする企業は69.8%で前年より増加。夏休みの開催日数を増やしたことで、応募・参加が増えた企業も
27年卒向けのインターンシップ・仕事体験の実施状況(予定を含む)について、「実施した」・「実施予定」と回答した企業は69.8%となり、26年卒向けの実施状況・予定より4.1pt増加した。
前年と比較して、27年卒インターンシップ・仕事体験への応募学生数・参加学生数はどのように変化したかを聞いたところ、応募学生については「増えた(31.4%)」が最多となり、参加学生については「変わらない(30.5%)」が最多となった。応募数は増えている一方で参加数は前年と変わらない背景には、対面で実施する企業が増加した※ことでプログラム1回ごとの受け入れ学生人数に制限が発生している可能性が考えられる。
応募や参加が増えたと感じた企業に要因や工夫を聞くと、「実施期間及び回数を増やした」や「夏休み期間中の開催日数を増やした」など実施回数や時期を調整することで、受け入れ可能な学生数の増加を図ったというコメントが見られた。
※ マイナビ「2027年卒 大学生キャリア意向調査(中間総括)<インターンシップ・キャリア形成活動>」
【図1】

【図2】

【図3】

◆学生が学業の両立ができるように、実施時期について「何かしらの配慮をしている」企業は9割以上。一方、「業務時間外での実施が難しい」「働き方改革により休日開催ができない」声も
27年卒向けのインターンシップ・仕事体験の実施時期について「学生が学業(授業の参加)との両立ができるように配慮しているか」を聞いたところ、「特別な配慮はしていない」という企業は5.4%と少数に留まり、残りの94.6%の企業は「何かしらの配慮をしている」という結果になった。配慮の内容としては、「複数日程を用意している(72.4%)」が最多で、次いで「大学の休暇期間に実施している(70.9%)」となった。また、「土日に開催している(26.0%)」は約4社に1社だった。
一方で、「土日出社を増やせないので開催が難しい」「残業ができないので業務時間外での実施も難しい」「働き方改革により休日開催ができない」「土曜開催時に先輩社員をアサインするのに苦労する」など、休日出勤や時間外勤務の制約から土日の実施が困難であるという声が寄せられた。また、「夏休み期間は限られているため、実施回数を増やせない」という声も多かった。【図4、5】
【図4】

【図5】

◆「企業に参加時の服装を指定してほしい」学生は9割。一方で服装を指定している企業は5割。インターンシップ・仕事体験参加時の服装について企業・学生間に大きなギャップ
インターンシップ・仕事体験に参加する学生に対し、参加時の服装についてどのように案内しているかを聞いたところ、「私服を指定している(28.4%)」、「スーツを指定している(24.2%)」と回答した企業の割合は合計で52.6%だった。最も多かったのは「服装は各自の判断と伝えている(31.1%)」だった。
一方で学生に対して行った調査では、インターンシップ・仕事体験時の服装については「スーツ参加・私服参加など、企業から指定してほしい(91.9%)」が9割以上だった。企業としては、服装を指定しないことが学生への配慮と考えている可能性があるが、逆に学生に戸惑いを与えている可能性もある。
服装を学生の判断に任せている企業や、特に案内をしていない企業は、「営業職の就業体験プログラム内容で取引先に同行するため、服装はスーツが好ましい」、「当社は服装自由で、私服の社員が多いので私服でお越しください」など、プログラム内容や自社の服装規定等を理由に、どのような服装が望ましいかを案内することや、学生が服装について問い合わせしやすいような工夫も有効だろう。【図6、7】
【図6】

【図7】

【調査担当者コメント】

8割以上の大学生がインターンシップ・仕事体験に参加する中、大学生活や学業と両立できるように配慮することは、企業にとって非常に重要な観点です。今回の調査では、大学の休暇期間での開催、複数日程の設定、土日の開催などにより、9割以上の企業が学業との両立のために配慮していることがわかりました。こうした配慮の一方で、働き方改革により土日の実施や社内の協力確保が困難なことなど企業が直面する厳しい状況も明らかになりました。次世代の人材育成は、社会全体で取り組むべき課題であり、産学連携のプログラムの検討を含め、大学と企業が互いの立場と学生に配慮したうえで学生のキャリア形成支援を実施していくことが望まれます。
マイナビキャリアリサーチラボ 研究員 長谷川 洋介
【調査概要】「マイナビ 2027年卒 インターンシップ・キャリア形成支援活動に関する企業調査」
○調査期間/2025年11月14日(金)~2025年11月28日(金)
○調査方法/マイナビ運営の情報メディア「HUMAN CAPITALサポネット」/調査案内メール掲載のWEBフォームへ入力
○調査対象/マイナビ2027利用企業担当者宛にメールマガジンにて案内
○調査機関/自社調べ
○有効回答数/1,282社 (上場 115社 ・ 非上場 1,167社 | 製造 461社 ・ 非製造 821社)
※調査結果は、端数四捨五入の都合により合計が100%にならない場合があります。
※調査結果の詳細はこちら
(https://career-research.mynavi.jp/reserch/20251222_105428/)からご確認いただけます。
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