「頭上まで飛んできて、スーッと消えた…」
思わず声が漏れるほど、不思議な光景だったという。
11月28日午後5時55分ごろ、仙台市泉区松森の夜空を横切った“謎の光”。
その様子を捉えた映像が、視聴者動画投稿サイト「FNNビデオポスト」に寄せられた。
映像には、南西方向の空に均等な間隔で連なって進む、約10個ほどの光がはっきりと映っている。
規則正しく、静かに夜空を進んでいく様子に、撮影者も困惑を隠せなかった。
投稿者はこう振り返る。
「頭上まで飛んできて、上空でスーッと消えました。
ドローンなのか、UFOなのか…正直、何なのか分からなかったです」
正体は「スターリンク衛星」の可能性が高い
この光の正体について、取材班は仙台市天文台に取材した。
担当者は「スターリンク衛星の可能性が高い」と指摘する。
スターリンク衛星は、アメリカの民間企業が打ち上げているインターネット通信網を構築するための人工衛星だ。
一度に数十基がまとめて打ち上げられ、軌道に乗るまでの数日間、太陽光を反射して強く輝くことがある。
その姿が、夜空に連なって現れることから、
インターネット上では「銀河鉄道みたいだ」と話題になることも少なくない。
実際、スターリンク衛星の通過を予測する「予報サイト」によると、
この日のこの時間帯は、仙台上空で観測される可能性が高いタイミングだったという。

元日にも目撃 別の撮影者は「ヘビみたいで怖かった」
このスターリンク衛星は、今年の元日にも仙台市内で目撃されている。
当時の映像では、夜空を進む光の列を見て、撮影者がこう声を上げていた。
「何あれ!やばくない?ドラゴン?…え、ヘビ?」
撮影者はこう語る。
「UFOなのか、今年の干支のヘビの使いなのか…
正直、ちょっと怖かったというのが一番です」

岩手・花巻でも「銀河鉄道の夜」?
さらに今年元日の同じ時間帯、岩手県花巻市でも似た光景が目撃されていた。
撮影者:
「突然、不思議な光が現れて、1分くらいで消えました。
本当に“銀河鉄道”みたいでした」
宮沢賢治の出身地・花巻。
夜空に現れた光の列は、まさに『銀河鉄道の夜』を思わせる光景だった。

冬の澄んだ夜空に、思わぬ“出会い”
冬は空気が澄み、星や人工衛星の光がより鮮明に見える季節だ。
ふと見上げた夜空に、
思いがけない“不思議な輝き”が現れることがあるかもしれない。
次に夜空を横切る光を見かけたら、
それは宇宙からの訪問者…ではなく、
人類が放った「最新の人工衛星」かもしれない。
