日本将棋連盟が12月18日、女流タイトルの一つ、「倉敷藤花戦」を主催する倉敷市を訪問しました。女流棋士の妊娠や出産でタイトル戦を事実上不戦敗とする規定を見直したことについて経緯を説明し、関係者に謝罪しました。

日本将棋連盟の糸谷哲郎常務理事ら3人は18日、「倉敷藤花戦」を主催する倉敷市の伊東香織市長と市文化振興財団の岡壮一郎理事長と面談し、規定の見直しについて説明しました。

連盟の規定ではこれまで女流棋士が妊娠・出産した際、体調不良による対局の延期が認められていませんでした。これに対し、「倉敷藤花」のタイトルを持つ福間香奈女流六冠は妊娠中だった2024年、2つのタイトル戦を不戦敗にされたとして、連盟に規定の変更を訴えていました。

(福間香奈女流六冠)
「戦う前に敗れるというのはただただ無念。どうしようもない感情が続いていた」

連盟は2025年4月、新たな規定を設けましたが、事実上の不戦敗とする部分は変わらず、倉敷市は12月10日、連盟に規定の見直しを求め、要望書を提出しました。

そして、連盟は12月16日に規定を見直し、「妊娠・出産が対局日の変更理由に該当する」と明示し、可能な限り、日程調整を行うことを決めました。

(倉敷市 伊東香織市長)
「女流棋士が良い方向に妊娠・出産と両立できるよう検討してほしいし、われわれもできることを協力したい」

連盟は今後、検討委員会を設置し、外部有識者も含めて幅広く意見を聞く方針です。

岡山放送
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