岩手県内で震度5強を観測した地震から1週間が経過し、「北海道・三陸沖後発地震注意情報」の呼びかけは、12月16日午前0時で終了しました。
県民からは、備えの意識を継続したいとの声が聞かれました。

12月8日に発生した青森県東方沖を震源とするマグニチュード7.5の地震で、気象庁はより大きな地震への備えを呼びかける「後発地震注意情報」を初めて発表しましたが、1週間が経過した16日午前0時にその呼びかけを終了しました。

後発地震注意情報がの呼びかけ終了を受けて、1週間前、津波警報が出された大船渡市では次のような声が聞かれました。

大船渡市民
「(後発地震注意情報の)発表があってもなくても、海で仕事をしていると必ず津波はつきものなので、常に気をつけているす」
「(車に)荷物をずっと積んでいたが降ろした。怖いので用心していた。これで終わりだとは思っていない」
「できるだけアルコールを控えながら過ごしたような1週間だった。また地震がくると逃げないといけないから」

津波にのまれながら助かった経験を持つ人も、今回の注意情報を前向きに捉えていました。

釜石市の旅館・宝来館の岩崎昭子さんは「後発地震注意情報は『準備をしましょう』
の啓発の期間だと思えた。きちんと冷静に行動しようという気持ちにさせてもらっていた」と話します。

一方、震災当時釜石市の防災課長だった佐々木守さんは、1週間の間に巨大地震がなかったことで、注意情報が軽視されることを危惧しています。

釜石市 元防災課長 佐々木守さん
「情報が出たことによって“安心感”みたいになっているのが怖い。本当の危機管理というのをしっかりしていかなければならないと思う」

気象庁は16日に会見を開き、「日本海溝・千島海溝沿いでは、いつ大規模地震が発生してもおかしくない。日頃からの地震への備えは引き続き実施してください」と今後も日常的な備えを続けるよう呼びかけました。

岩手めんこいテレビ
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