12年に及ぶ裁判で原爆症の認定を勝ち取った被爆者・松谷英子さんのデジタル紙芝居が完成しました。
松谷英子さんは3歳のとき、爆心地から約2.5キロの自宅の縁側で被爆しました。
13日披露された松谷さんのデジタル紙芝居は、長崎原爆被災者協議会の被爆80年事業でつくられました。
紙芝居「午前11時2分になりました。爆風で飛ばされた屋根の瓦が私の頭の左後ろに当たったのです」
紙芝居には、原爆で体の自由を奪われ同級生からいじめられたことや、原爆症の認定をめぐる裁判についても描かれています。
松谷さんは被爆したときのケガがもとで右半身まひの障害が残ったとして、原爆症の認定を国に求めて12年間裁判で争い、最初の申請からは23年経った2000年、原爆症と認定されました。
上映会には被爆者や、当時の弁護団も参加しました。
松谷英子さん
「できるだけ若い人たちに見てほしい。再び広島長崎を繰り返してほしくない」
デジタル紙芝居は、長崎被災協のYouTubeで公開され、英語版も制作中だということです。