ユネスコの無形文化遺産に登録されている和紙の手漉き技術に、越前和紙の一つ「越前鳥の子紙」が追加で登録されることが11日、正式に決まりました。
越前和紙の一つ「越前鳥の子紙」は、越前市に1300年ほど前から伝わる和紙の製作技術で、滑らかで光沢のある質感が特徴です。
11日は「越前鳥の子紙」のユネスコ無形文化遺産への追加登録を祝うセレモニーが開かれ、越前市や保存会の関係者ら約50人が出席し喜びを分かち合いました。
和紙の手漉き技術は、2014年に岐阜の本美濃紙など3件がユネスコの無形文化遺産に登録されましたが、越前和紙は技術を継承する団体がないことなどから選ばれませんでした。
約10年の時を経て、悲願の登録となりました。
越前生漉鳥の子紙保存会の柳瀬晴夫会長は「(登録されたことが)日本中、世界中に広がり、和紙文化をさらに普及させたい。鳥の子紙に限らず、他にも色々な紙があるので、和紙を皆さんに使っていただきたい」と喜びを語りました。
保存会によりますと、越前鳥の子紙の職人は現在50代から70代の9人がいます。追加登録を契機に、技術を継承するとともに県内外に情報を発信していくとしています。