農林水産省が12月5日に発表したコメ５キロ当たりの平均価格は…。４３３５円となり最高値を３週ぶりに更新した。そうしたなかで、政府は「おこめ券」の配布を検討しているが、既に独自でコメを支給する福島県西郷村は“見送る”方針だ。
■「子育て応援米」を3年前から支給
西郷村の農産物直売所に12月10日も運び込まれたコメ。さっそく、多くの村民が受け取りに来ていた。子ども２人をもつ男性は「すごくありがたいですね。いまはコメも高くなってきてるし」と話す。
西郷村が３年前から独自に始めた子育て応援米の支給。１８歳以下の子どもを持つ家庭を対象に、１人あたり１０キロのコメと交換できる「引き換え券」を配布している。
■政府のおこめ券に村民の反応は？
多い時には約１５０組が訪れる日もあり、村民から好評というこの事業。
後追いするような形で、政府は物価高対策の一環として、「おこめ券」の配布を検討しているが…。孫２人がいる男性は「あれ（おこめ券）はいらないと思うけどね。お米ばっかいっぱいあってもしゃあないもん、こっち（子育て応援米）もらっちゃってるしさ」と話す。
■おこめ券の配布は見送りへ
最終的には各自治体の判断に委ねられることになるとみられる“おこめ券”の配布。子育て応援米の支給を決めた西郷村のトップは…。
西郷村・高橋廣志村長は「（おこめ券とは）別メニューで村民に喜ばれる恩恵のあるメニューを考えていきたいと考えております。全国的にも（西郷村の）『おこめ券・応援米』珍しい事業。ああ、政府もそういうこと考えてきたのかなっていうことで嬉しい反面、う～ん…。そんなことも思っておりますし」と話した。
（※「高」ははしごだか）
