情報漏えい問題をめぐって兵庫県の斎藤元彦知事の給与を減額する条例案について、3度目の採決見送りが確実となりました。

きっかけは、斎藤知事のある言葉でした。

斎藤知事の疑惑を告発した元幹部に関する私的な情報が漏えいした問題をめぐっては、ことし5月、第三者委員会が、斎藤知事が漏えいを指示した可能性が高いと結論づけました。

しかし斎藤知事は、漏えいの指示を繰り返し否定。見解が食い違う状態が続いています。

【兵庫県・斎藤元彦知事】「私としては漏えいに関する指示はしていないという認識に変わりはありません」(ことし5月)

ただ斎藤知事は、「組織の長として重く受け止める」として、給与を2割減額する条例案を提出。一方、議会側は斎藤知事が説明を尽くさず、事態の解明が進んでいないとして、2度にわたって採決を見送っていました。

■『技術的な修正』修正案について「内容は変わっていない」と繰り返した斎藤知事

こうした中、兵庫県側は今月、議会側の提案を受け入れる形で斎藤知事の管理責任を明記した修正案を議会に提出し、ようやく可決される見通しとなりましたが…

【斎藤元彦知事】「内容については変わっていませんが、『技術的な修正』をさせていただいた。内容としては同じものを提案させていただいています。内容、給与を減らす額は変わらない」

斎藤知事は修正案について、「内容は変わっていない」と繰り返したのです。

議会側を軽んじるようなこの発言に最大会派の自民党が猛反発。

【自民党兵庫県議団・谷口俊介幹事長】「知事の認識として変わらないのであれば、我々としてなかなかこの条例を認めるわけにはいかないんじゃないか」

結局、10日の委員会で「継続審議」とすることが決まり、本会議でも採決が見送られることが確実となりました。

これに対し、斎藤知事は10日の会見でも「内容は変わっていない」と繰り返しました。

【兵庫県・斎藤元彦知事】「議会にもいろんなお受け止めがあると思います。内容が同じということは事実ですので、議会側からの求めに応じて修正しましたということですので、その通り説明したというふうに考えています」

議会に対して自ら説明を尽くしていくか問われても、「議会から求められれば」としています。

(関西テレビ「newsランナー」2025年12月10日放送)

関西テレビ
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