犬とのふれあいを通して生徒の心のケアなどにつなげる「スクールドッグ」。
本格導入を進めている広島市内の学校でふれあい体験が行われました。
【辰已キャスター】
「校舎内の開けたところにテントがあるが、生徒たちの楽しげな声が聞こえていて、覗いてみると、いました。イヌです。べったり横になって生徒たちに囲まれながら。おとなしいですね。リラックスしているように見えます」
広島市中区の安田女子中学・高校にやってきた2匹の犬。
2匹は、教育現場に派遣されるその名の通り、「スクールドッグ」として活動しています。
学校では、本格導入を前にしたふれあい体験が行われました。
【日本スクールドッグ協会・青木潤一 代表理事】
「学校現場の中で子どもたちの居場所づくり、自主性を育むために寄り添ってくれる学校のパートナーという存在」
日本スクールドッグ協会は3年前に立ち上がり、盲導犬になるための訓練を受けた犬を生徒の心のケアなどにつなげるため学校に派遣しています。
協会によりますと今年に入り、島根県と静岡県のあわせて2校で学校に常駐させる取り組みが始まったということです。
【生徒は】
「ワンちゃんがいることで学校に行きたくなったり、しんどいときも癒してくれるから学校にいてほしい」
学校では、県内初となるスクールドッグの常駐を来年度から始める方針で、休み時間などに生徒たちが触れ合えるようルール作りを進めることにしています。
■スクールドッグは先生の家で生活
ここからは取材した辰已さんです。
常駐ということは学校に24時間いるということ?
【辰已キャスター】
そうではなく、スクールドッグ導入のために資格を取った先生がいまして、その先生の家で生活します。
実はその先生、犬を飼った経験がないそうで「新しい挑戦を楽しみたい。犬を迎え入れる準備として部屋の大掃除もした」と話していました。
取り組みが始まれば、勤務するときに一緒に来て、日中は学校で過ごし、先生の仕事が終わったら一緒に帰るそうです。
こちらが予定されている犬のシュリ。(一歳・ラブラドール)
学校に来ていて生徒たちは楽しそうに触れ合っていました。
学校では基本的にテントにいて触れ合った生徒は粘着テープで毛を取るなどアレルギー対策も行います。
生き物と触れ合うとなると責任感も育まれますし、会話ができなくても動物ならではの「癒し」に期待が寄せられています。